2014年7月31日木曜日

バージョンアップ

滞在時間は約24時間。北海道まで勉強に来させていただきました。

濃密な時間でした。

私は、やはり、まだまだ、甘えていると思います。

自分ではギリギリまで神経を張りながら、ご奉公させていただいていると思ってきましたが、それも足りない。足りていない。

もっと、工夫をして、アイデアを振り絞って、ご奉公させていただける。いただけるのに、していない。だから、ダメ。

申し訳なく思いました。

7月31日。またまた、たくさんのリセットボタンを押していただきました。

さらに、明日のおついたちから、バージョンアップして頑張ります。

ありがとうございます。

2014年7月30日水曜日

自然は大きなホスピタル

スリランカのみんな、妙深寺まで無事に到着いたしましたー。

23時半。税関のチェックが厳しかったようで、ちょっと遅くなってしまいました。

実は、7月31日の夏期参詣のご供養当番は、毎年教務部が担当していますが、今回はスリランカのみんなによるスリランカ料理のご供養にしたのですー。

そのために、彼らはお豆やスパイスをたくさん持って来てくれていたのです。それが検査の対象になったようです。

でも、大丈夫。きちんと通関できました。

31日の朝、妙深寺の夏期参詣を楽しみにしていてくださいー。

明日の朝は6時半に妙深寺を出発して、渋谷・乗泉寺にお参詣させていただきます。

いよいよ始まりますー。

今日、自然界の美しさを、あらためて感じました。

自然は大きなホスピタル。

本当ですねー。

2014年7月29日火曜日

今夜から

今夜、スリランカの青年たち13名が日本に到着します。

未来を信じて、スリランカでのご弘通がより確かなものとなるように、青年会から選抜した精鋭11名。そして、引率の良潤師とケネカちゃんで13名。

出発にあたり、彼らは24時間の口唱会を実施。見事にやりきって、ケネカちゃんのFacebookを見ると、先ほどご宝前で結団式を終えて、日本へ向かいました。

今年の12月末、あのスマトラ沖大地震・大津波から、10年を迎えます。今回の青年たちの平均年齢は24歳くらい。あの時、まだ小学生や中学生の子たちだったのですね。

良潤師をはじめ、今やその彼らこそ、スリランカのご弘通も、これからの海外弘通も、佛立の未来も、担い、背負っていると信じています。

みんな、たのもしい。今までを振り返り、感慨無量。無事に来日し、無事にご奉公いただきたい。

29日の夜、妙深寺へ。30日の朝は、まず大本寺・乗泉寺のご宝前、御導師へご挨拶に上がらせていただきます。

あっという間に、その日が来ました。

これから、怒涛の2週間です。

2014年7月27日日曜日

違和感は大切

昨日はオープンデー。夜のボーズバーまでたくさんの方々とお会いすることが出来ました。

午前中は高知佛立寺の鈴木日樹御導師、鈴木淳安師をはじめ、奥さまやご信者の皆さまがお参詣くださり、本当に有難かったです。

鈴木御導師は、私が最初にブラジルに行った1980年、昭和55年当時、ブラジル教区長をなさっておられて、雲の上の上、厳しい御導師というイメージで、いっつも緊張しますー。

今日、鎌倉顕証寺さまの開導会をご唱導とのこと。素晴らしいお天気です。顕証寺さまから見る海は、キラキラと美しく輝いているに違いないー

ちょうど数日前、ブラジルのサンパウロのご信者さまがご家族でお参りくださいました。4月にブラジルでお会いした皆さん。覚えていてくださって、うれしかったですー。京都佛立ミュージアムも観に行ってくれたそうです。ありがたい。やはり、妙深寺から鎌倉に行かれるということで、お祖師さまのご遺跡や顕証寺さまの住所をお伝えしましたが、英語やポルトガル語のパンフレットを用意しておかなければならないなーと思いました。

それにしても昨日も暑かったですね。本当におかしいわ。熱中症で亡くなられた方々の人数も半端じゃない。恐ろしい。十分に水分補給をして、乗り切っていただきたい。来年は軽く40度を越す日が続くとか、もっと怖いことを言う気象予報士の方もいます。何があってもおかしくない。僕も途中で電池が切れそうになりました。

今朝は長野に向かっています。今日は妙深寺長野別院・平成26年度の三祖会を奉修させていただきます。

御法門にテーマをいただいています。

「宮沢賢治と法華経。次の一手は“行ッテ”。雨ニモマケズ 白い蓮の花のように生きる」

長野別院の皆さまが考えてくださったテーマ。しっかりと拝見させていただきたい

全部が、つながっていて、関係ないことなんて何一つない。

イスラエルは、なぜヒトラーと同じことをしていると、気づかないのだろう。国連が運営する学校も空爆を受けて、子どもたちがたくさん亡くなり、傷ついて。

何も出来ない自分に虚しさを感じるけれど、本当のところ、それだけでは済まない。

かならず、自分に返ってくる、巡り巡ってくる。あっちの出来事は、いつか、こっちに来る。

今日も精一杯ご奉公させていただいて、御法門も説かせていただくが、賢治さんがサロン化した仏教講座に違和感を覚えていたように、お会式や御講すら、そうなっていないか、チェックしないと、圧倒的な厳しい現実の前には、虚しい。

お父さんは、お金持ちで、いつも高僧を招いて、講座を開いている。そこには地元の名士たちが集まって、仏教を学び、仏教を語る。

しかし、その外側では、子どもを売りに出すような、お年寄りを山の中に捨てて来るような、厳しい飢饉が何度も民衆を襲っていた。

賢治さんが、違和感を覚えたのも、当然です。仏教は、人を救うための教えではないのか。人を救い、平和をもたらし、世を安穏にするための、教えではないのか。

そして、賢治さんは、法華経に出会い、日蓮聖人の教えに出会うのですね。

白い蓮の花のように生きる。

賢治さんの黒革の手帳に、『不軽菩薩』という詩があります。

あるひは瓦石 さてはまた
刀杖もって 迫れども
見よ その四衆に具はれる
佛性なべて 拝をなす
菩薩 四の衆を礼すれば
衆はいかりて罵るや
この無智の比丘 いづちより
来りてわれを 礼するや
我にもあらず 衆ならず
法界にこそ 立ちまして
ただ法界ぞ 法界を
礼すと拝を なし給ふ

すごい詩です。

今日もまた精一杯のご奉公をさせていただきたいと思います。

2014年7月25日金曜日

日々、是、勉強

今日は、いろいろありましたー。

本当に、勉強になり、修行になり、感性を鍛えていただいた感じです。

23時。

お坊さんには少し遅い時間ですが、これからさらに鍛えていただきます。

それにしても、すてきなカフェです。

トンチとパンチ。

ユーモアとアイロニー。

アイデンティティにクリエイティビティ。

コンセプト、シナリオ。

うなりますね。

勉強します。

2014年7月24日木曜日

フルマークス

昨日は第4支庁の修学塾。今日は参与会。夏期参詣中でもありバタバタしていますが、息子を恐竜展へ連れていきました。

展示や解説の仕方、ハレパネの貼り方などに目が行ってしまいます。

すごい来館者数でした。遊園地のアトラクションさながら。さすが大人気の企画展です。

次男坊は大満足。よかった。

桜木町、コレットマーレの4階、フルマークスというお店へ、本当に、吸い込まれるように入りました。

フルマークス。
FULLMARKS
http://www.full-marks.com

すてきなモノばかり。機能的で、かっこいいウェア。バック。シューズ。

ワカ、すごいなー。全国の主要都市に店舗を展開して。本当に、素晴らしい商品ばかりだし、やっぱり実力、愛、ハートがある。

次男坊もお店の方に相手をしてもらって、くつろいでいました。

皆さんも、何年、何十年も身につけられるバックやウェアが欲しくなったら、是非とも寄ってみてくださいー。僕は買ったシャツに頬ずりしてます。

妙深寺の明日の朝は門祖総講、6時半からですよー。夏期参詣、頑張りましょー。

京都佛立ミュージアムでは、テラコヤワークショップ「子育てサロン」が開催されます!ミュージアム、どんどん進化してます。もちろん、ほんもんさんアート市も開催していますから、賑やかになること間違いありませんー。是非ともご参加くださいー。


告知ばかりですが、26日の土曜日は妙深寺のオープンデー!古今亭駿菊師匠にお出ましいただきます。陸前高田の福田さんからご紹介をいただきました。最も多く被災地に通われている噺家と言われ、福田さんも陸前高田で何度もお会いしているうちに親しくなられたそうです。夏期参詣中のオープンデー。古今亭駿菊師匠!見逃せません、聞き逃すのは勿体なさ過ぎます!

いつものように美文字のお坊さんによる書道教室や法華経講座、ボーズバーも開催されます。迷わずお立ち寄りください(笑)。

日曜日は長野別院の三祖会。たくさんの想いを胸に、奉修させていただきます。

来週になればスリランカから青年たちが来日します。

盛りだくさん、具だくさん。

飛行機事故、撃墜、墜落などが続き、不安は募ります。とにかく無事に来日し、各地でご奉公できるよう願うばかりです。

異常な、いや、こんなに人間がむちゃくちゃしてたら、自然界の正常な反応とも言えますが、極端な、激しい天候が続いています。

いよいよ備えて、しっかりと様々に準備して、立ち向かいたいです。

日々修行ですね。

うかうかしてたり、ボーッとしてたり、怠けたり、侮っていたり、執着して、抱え込んだままだったり、切ったり、捨てたりも出来ずにいると、動けない。

準備、準備。

精進、精進。

2014年7月23日水曜日

「ブラジルと仏教展」 コレイア教伯ブラジル教区長 インタビュー

「ブラジルと仏教展」 コレイア教伯ブラジル教区長 インタビュー

久しぶりに、文字起こしをしました。

どうしても、したくて。

で、分かりました。

文字にすると、本当に、直接聞くエネルギー、威力、意味、そして功徳も、半減する。いや、それ以上かもしれません。

「御法門は目で聴聞せよ」というのは、真実です。

耳で、聞いているだけではダメ。

目で、説いている方を見据えて、聴聞させていただく。

きっと、目を伏せているのは、ご信心が濁っているか、曲がっているのです。我に、負けているのです。

そう、直接お聞きすることの尊さ。

インターネットでも、だいぶ減ってしまう。

文字になると、そこにこもる、熱、体温、慈悲が、残念ながら、減ってしまう。

でも、伝えたい。

この文明の利器を通じて。

このインタビューは、時間に余裕をもって、リハーサルをして、行ったものでなんか、ないのです。

僕がブラジルを離れる直前、御礼のお看経の後、ほんの15分、「あ、コレイア師のインタビューが撮れていない」と言って、日教寺のお控えの間で、パッと撮ったものなのです。

それで、この内容。

いかに、いつも、どこでも、このことを、こうしたことを考えているかが、分かるではないですか。

文章の読み上げでも、ないのです。

心。

私たちから、質問しました。

若手教務さんたちのインタビューを撮り終えてみて、いったいどんな気持ちで教務さんたちを育成しているのか、と。

それで、下記の内容でした。

教務教育には、こうした確固たる指針が必要です。

生きた指針が。

文言ではなく。

改良や改革を求められながら、ついぞ着手できずに数十年間が経過しているようでは話になりません。

教育は、人ですね。

人とは、まず大人から、先生からですね。

ありがたい。

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「ブラジルと仏教展」 コレイア教伯ブラジル教区長 インタビュー

まぁ最も大事なのは、最初から私が思ってましたのは、みんなが、茨木日水上人を、心から御師匠としていただくこと。日水上人につながってはじめて、先師上人、日扇聖人、お祖師さま等につながってゆくということ。この、法脈を、まず最初から正さなければいけないということ、昔から心にありました。

その前に自分を正さなければならなかった。正すのに30年かかった。これからもかかりますけれど、みんなに助けられて、自分がようやく、正されてきたな、と思うこの頃です。

で、教務さんたちには、そうですな、あの、人に言われて、ご奉公するんじゃなしに、御講屋さん、お助行屋さんじゃなしに、自分から望んで、弘通家、ご弘通家、になっていただくのが、本当の目標なんですね。そうでないと醍醐味を味わうことが出来ない。そう思いましたね。

自分が乗り移られないといけません。ご奉公している時でも、御法門を拝んでいる時でも、特に自分が迷ったような時でも、乗り移られてはじめて教務だということですな。

われわれの場合は、ブラジルのこの歴史、ようやく分かってきたんです、どれだけ多くの先師上人、御導師方の恩恵を受けてきたか、分かった時点で、もう時間がないぐらいに、これからご奉公に、邁進していかなければならないと、焦るぐらいの気持ちが、あるんですね。恩返しをしなければならない、と。

で、今の時点で言うと、われわれは今まで、もう、もう収穫ばっかりしてきたんです。もう恩恵ばっかり、恩恵、恩恵いただいてきて、われわれの時代は、もう種まきを、もうしまくらなければ、とても死ねません。種まきの出来る教務さんが、ご信者さんが育たなければ、後がありません。

な、装うな、責任は自分が引き受けろ、正しい間違いは関係ない、お看経しなさい、ご信者さんを助けなさい、自力は使うな、頭を使うな、ご弘通は、させていただけよ、と、そういう理念が一番基本だと思います。

まぁ、私から見れば、私もそうだったんです、踏まれる方がいいんです、慈悲が伝わって。心配をかけて、師匠が亡くなった時でも、悪いと思った、み、ん、な、じぶ、悪いと思った、今でも思ってます。自分の在り方、持っている心、そのまま伝えたいです。苦しいことなんて無い。みんなもっと苦しかった。慈悲を持って伝えれば、みんなも苦しくないはず。逆に、言うてくれて良かった、わしも頑張れる。慈悲が伝わればいいんです。苦しめば苦しむほど、われわれ一緒だという一体感が出来ていきます。いつも、いつも、いざという時にはご宝前が助けてくださる。そしたら、もっともっとご奉公が、ご奉公ができていきます。その思いです。



弘通家であれ

夏期参詣、第11日目。

おはようございますー。

あっという間です。昨日、ケネカちゃんのビザも下りたということなので、もう一週間もしたらスリランカから青年会のみんなが来日します。

良潤師を入れて総勢13名。

横浜はもちろん、京都、広島、陸前高田、鎌倉、千葉などを巡り、佛立信心を実体験してもらいます。

海外弘通ではなく、国際弘通であり、世界弘通です

種を蒔きます。

未来の世界へ。

めまぐるしいご奉公の中でも、コレイア師がインタビューで語っておられたように、御講屋もいらない、お助行屋さんすらいらない、弘通家であるように、大切なことを忘れずに、積み重ねてゆきたいです。

今日も素晴らしい一日となりますようにー。

2014年7月22日火曜日

百万人に勝つよりも、自己に克つこと

「戦場において百万人に勝つよりも、唯だ一つの自己に克つ者こそ、じつに最上の勝利者である。自己にうち克つことは、他の人びとに勝つことよりもすぐれている。つねに行いをつつしみ、自己をととのえている人、----このような人の克ち得た勝利を敗北に転ずることは、神も、ガンダルヴァも、悪魔も、梵天もなすことができない」

原始仏典の語録を紹介した中村 元『ブッダの真理のことば・感興のことば (岩波文庫)』より。

2014年7月21日月曜日

嫌われ者

嫌われるほど、生きる。

真っ直ぐ、真っ直ぐ、もっと真っ直ぐ。

曲がるな。

流されるな。

怠るな。

2014年7月18日金曜日

燎原の火

今朝、マレーシア航空機の墜落のニュースについてFacebookに書いたのですが消えてしまいました。


ウクライナ東部で、マレーシア航空機が墜落し、おそらく撃墜されたのではないかとのこと。


いま、まさに、東欧、中東から、全世界へ、戦火が広がってゆくように感じます。

 

海が溢れた、あの恐ろしい津波のように、一人ひとりの心の中の憎悪が、広がり、連鎖し、瞬く間に広がっているから。


犠牲者の方々のご冥福をお祈りします。


残されたご家族の方々のために祈りたい。


心を何とかしないと、何ともならない。


人類が歴史から学んだことは、歴史から学べないということだけなんて、哀しすぎる。

 

これから起こる全ての責任は、自分にあると思った方がいい。

 

人のせいにする人生なんて、空しい。

 

準備して、学んで、訓練して、努力する。

 

できることを、やろう。


願うだけではなく、祈るだけでもなく、それぞれ出来ることを、精一杯やるしかないです。

2014年7月17日木曜日

W杯で賞賛された日本人のニュースと、106年前の日本人を称えたニュース

サッカー・ワールドカップ、ブラジル大会

日本から最も遠い国 ブラジルで熱戦が繰り広げられました。

残念ながら日本は早々に敗退してしました。しかし、日本人が競技場でゴミを拾う姿がニュースになり、世界中から称賛を受けました。

いろいろな意見があると思いますが、私は素晴らしい話だと思います。

美しい日本。

誇るべき日本人の徳性を表すニュースです。

こうした美徳を、忘れずに受け継いでゆきたいものです。

実は、これと全く同じニュースが、今から106年前、ブラジルの大地を初めて踏んだ日本人移民たちの記事にもあり、人びとを驚かせました。

この記事は、ワールドカップの会場で、日本人サポーターが絶賛されるよりも前に、京都佛立ミュージアムに展示していたのです-。

すごいっ。

水野龍さんもいて、茨木友次朗氏、僧名・現樹、後の日水上人も乗っておられた、ブラジルへの第1回日本人移民が、最初にブラジルの大地を踏みしめた、その時のニュース、新聞記事に、日本人を称える、素晴らしい記事があります。


『ジャポネス・ガランチード』

第一回移民が到着した日の記事。1908年6月25日付『コレイオ・パウリスターノ』紙の新聞記事です。

そう、ブラジルへの第1回日本人移民を乗せた笠戸丸は、1908年4月28日に神戸から出港し、6月18日にブラジルのサントス港に接岸したのです。

取材に当たったのはソブラードという名前の記者。浮世絵にあるような髪型の日本人を想像していたようですが、出てきた日本人移民たちは見事な洋装で驚いたと書いてあります。

彼ら(移民)は男女ともすべて洋装であった」

「男たちは中折れ、また鳥打ちをかぶり、女たちは下着カミゼッターにスカートのつながった着物をきて、腰のまわりはベルトでしめ、ごく簡単な婦人帽をゴムひもで頭にかけ、ピンのかざりをつけていた。そのかみかたちは、かつて日本画でみたものを思いださせるが、あの絵にあったような大きなカンザシーグランポス・コロサーイスーはつけていなかった。」

「男女とも安価な靴(深ゴム・編上げ・短靴)をはいていて、底には鉄のビョウが打ってあった。そして、すべてのものが靴下をはいている」

「多くのものが絹の小旗をもっていた。一つは白地の中央に赤い丸があり、他のものは黄緑で、日本とブラジルの国旗であった。これはわざわざ、われわれをよろこばせるためにもってきたものであった。なんと上品な心づかい!尊い教育のたまものであろう。」

106年前とは思えない、移民の方々についての詳細な描写です。

「移民は18日午後上陸し、同日サンパウロに到着したが、彼らを輸送した笠戸丸の船室およびその他諸般の設備を見ると、みなよく清潔を保っていた。
 それだから、日本船の三等船室は、太平洋を往復する欧州航路の一等船室よりも清潔だと評する者さえ、サントスで見受けられた」

「移民は移民収容所に入るにあたり、秩序整然として列車から降り、少しも混雑の模様なく、またその車中を検査したら、ツバを吐いてある跡は一つもなく、果物の残りクズなどの散乱したものも皆無。観察者をして不快感を起こさせるようなことは、一つもなかった」

「移民たちは食堂で交替して食事を終え、約1時間後に各自に定められた寝室を見るために食堂を出たが、驚くことには、彼らの去った後にはタバコの吸いがらもツバを吐いた跡もなかった。もしも、これが他国の移民ならば、その居所はタバコの吸いがらやツバでもって不潔化することだっただろう」

「税関吏の語るところによると、このような多数の移民が秩序よく、その手荷物の検査を受け、一人として隠す者がなかったことは、いまだかつて見なかったところである。
 これら日本移民の清潔なことは既に述べた通りであるが、移民でこのように清潔で規律正しい者は未曾有のことである。さらに従順なことは羊群のごとく、やがてサンパウロ州の富源は、彼らによって遺憾なく開発され、将来サンパウロ州の産業は日本人に負うところ大であろう」

「彼らは熱心にわが国の言葉を学ぼうとしており、また食堂では一粒の飯粒、一滴の汁をも床の上に落としたものも認めることができないほど用意周到で、食堂の床は食後でも清潔を保ち、食前と少しも変わらない。それに紙切れやマッチのカラが散乱していたとすれば、それは移民収容所の給仕人たちの所為であって、日本移民がしたのではない。実に彼らは好ましき人種だといえよう」

 ソブラード記者。何度も何度も同じようなことを書いています。よほど他の民族と違っていたのでしょうか。

 いずれにしても、日本人がどれだけ清潔で、上品、律儀で、秩序正しい民族であるか、第1回日本人移民がブラジルの大地を踏みしめた瞬間から明らかになっていたなんて、これこそ誇らしいこと、素晴らしいことだと思います。

 それを、今でも忘れずに出来ているなんて、すてきです。

 「人にされてイヤなことはしない!」

 「因果応報」

 おじいちゃん、おばあちゃん、お父さんやお母さんから、自然と受け継いでいるのでしょうか。

 これこそ、忘れたくない。
 

 この106年前のニュース記事と同じように、もう1つブラジルに関した大切なこと、ブラジル展で展示していることがあります。

 それが、昭和45年(1970)12月8日付、茨木日水上人がお弟子の及川日在師に送ったお手紙です。

 このワールドカップ開催期間中に、日本は閣議決定で憲法解釈を変更し、集団的自衛権の行使容認に舵を切ったと報道されています。


 同じくブラジルに仏教を伝えた茨木日水上人が、戦争と平和について書かれているお手紙です。

 「平和国家で押切る事が真の武士道」というキーワード。

 昭和45年(1970)12月8日とは、三島由紀夫氏が自決してから約2週間後のことです。

 三島由紀夫氏に強く影響を受けたと言われている政治家の方々、石原慎太郎氏もそのお一人ですが、そういう方々に、ブラジルで、第一次世界大戦、敵性国民として第二次世界大戦を過ごし、日本人同士の殺害事件にまで発展した勝ち組と負け組の問題を目の当たりにしてきた、茨木日水上人の見解を知っていただきたいです。

 日本の誇るべき徳性を、ブラジルに、世界に伝えた、第1回日本人移民の一人、ブラジルに仏教を伝えた、茨木日水上人の見解を。


『平和国家で押切る事が真の武士道』

拝啓十二月三日手取の御手紙御請取いたしました。此度は松尾氏行きで小使を多分に使はす事になりました。誠にありがとう存じます。帰途は便が悪くて吉田局長迠足を延ばしました。今年は気狂天候で総てが当に成らない、喜んだり悲観したりが農家の現状です。人間の気持を顕はすのでしょう。

此度は三島由紀夫文学者の自刃で世界中のショックでした。珍らしい出来事でしたが拙者の考へます武士道ですが、義を見てせざれば勇なきなりと云ふ言葉があります通りベトナム戦争に国民の飢え衣食住に困難する姿を見て再び戦争はいたす物でないと思ひます。幸ひ日本は平和国家を法律に定められてある事が如何に幸福の事かと思ひます。自衛隊といふのは守備隊の事で城を守るといふ役割です。国の番人です。平和国家を守護して居るのが武士道であります。日本を範として各国が守備隊を置く定度の軍費であれば世界中が経満国になります。此の平和国家で押切る事が武士道です。諍ひ戦ふことが武士道でありません。

斯した高度の思想の文明は佛陀を信じる事にあります。外道の思想には大きい欠点のある事を覚悟せねばならぬのです。三島氏は国士で犠牲精神に富んだ立派な方でありますが時代謬誤の賢者です。言行一致は誰も望む所ですが本未有善の衆生は天台伝教聖徳太子八幡大菩薩の様な観行即には行きません。且つ此の娑婆世界は同居土で賢愚雑居の所ですから、無理な思惑を押付けても全々効果はありません。悲しい事ですが世の犠牲者と見る外ありません。如何に立派な人でありましても、人間凡夫の自力の考へ方では的に当りません。此の世界に高い思想家といふのは釈迦牟尼仏です。三島さんに佛縁の無かった事が致す処と思ひます。

三災を離れ四劫を出でたる常住の浄土なりと高祖聖人は教えられて居ります。法華経の信仰の世界は故に不幸の起る天災の如きは神仏御守護が無いからであると我々は解釈する外ありません。王舎城の名で町が火災を逃れた事など故事を引証しますと過去世の業因もありましょう。我々は南無妙法蓮華経と唱へて一生を御奉公で最後迠それで終る事が出来れば人生としての大果報人と信じて毎日を重ねて居ります。先は御礼旁々御返事迠
大宣寺 茨木日水拝
及川日在師
                              昭和四十五年一二月八日

「ブラジルと仏教展」のエンディング映像

京都佛立ミュージアム 「ブラジルと仏教展」のエンディング映像。

方針を一気に転換し、公開することにいたしましたー。

先日来、各方面からお褒めのお言葉をいただいて恐縮しています。

同時に、ミュージアムまで来たくても、どうしても遠くて来館できないという方々から、やはり早急に展示内容を公開してもらいたいというリクエストをいただきました。

ここまで来ていただき、じっくり見ていただいた後で、エンディングも見ていただきたい、ブラジルの若い御講師方のインタビューも観ていただきたい、と願っていましたが、こちらの小さな狭い了見だったように思います。

直接ミュージアムまでお越しいただき、じっくりと、時間を掛けて観ていただきたい思いは同じですが、映像だけではなく、展示内容についても、これから順次インターネットで公開してゆきます。

今日は、幕末・維新の仏教改革者・佛立開導・長松清風日扇聖人の祥月ご命日。

124年前の、明治23年7月17日にご遷化されました。

もう、待っていても仕方ない。

変わらない。

どんどんやっていかないと、間に合いません。

「タイムカプセルのように、本国で失われた文化が、遠い異国に遺っていることがある。」

これが、キーワードのように、心に刺さります。

失いかけている何かを、ブラジルに根付き、息づいた、佛立仏教から学び取れたら、本望です。


2014年7月16日水曜日

末代幼稚信要学



末代幼稚信要学(扇全12巻318頁)

「真実の御弟子旦那の中に御弘通に仕ふるに大に上中下の三段あり。

或曰。先生御存生中に如説抄の御折伏。随他意なしの御法門講内一同に御定め置なくは御滅後は思ひ思ひにわかれんこと歎かはしと思ひ勵む人々あり是を上等の信者とす。

次に。さためてしかあるらんなれども我等軸出ていふともかひなしと歎くのみなる。これは中等の信者也。

次にいかにともなれ。其時は其時と。たゞ傍観せるあり。これを下等となす。

○高祖。御一周忌に本迹一致はじまる日向これなり五老僧。山を出す門々わかる。一百年餘に門祖本門題目宗下種信行折伏宗御再興。
今又一同に下種宗を。口にはとなへながら皆熟脱宗になれり。爰に本門佛立宗たてり。

清風滅後を思へとも。既に祖師御在世の御時ですらあまり御あらぎなりと。をこつくものあり。われらはやはらかに弘めんとて螢火が日月をわらふが如きもあり。朝夕をしへ給へども臆病にして肝を消して退轉せしも多くしてかくしつゝ終に廣宣流布すべき上行菩薩所傳の題目宗也。

上行大士仏勅を蒙らせ給ひ末法を御受取になりたる已上はおとろへる時分々々には地涌の大士立かはり。入かはりに出世ありて御弘通絶ることなし。弟子となり師匠となり。旦那となり無令断絶。疑ひなきこと也。」

7月17日は、幕末・維新の仏教改革者・佛立開導日扇聖人の祥月ご命日。

末法行者得分抄


末法行者得分抄(扇全12巻290頁)

「○当宗は信心宗にて信者を尊貴す。故に寺院の大小 僧侶の高下をいはず。其人の信心の堅固強盛なるを貴む。
○高祖曰。日蓮は房州小湊。長狭郡。市川村のせんだらの家に生れたりと。
○尓れ共。如説抄には。佛勅を蒙り此土に生れたり。と云々。

○しかるに当宗の僧俗 祖師の御弟子として宗祖の御教へに背き。心得違ひ。習ひ損じをして。旦家の謗法をも責ず。人。一人も教化せずして。旦越の機嫌をうかゞひ。へつらひのみにて。説教をすとも。折伏の御法門を。摂受門に説きまげ。末法下種の砌に。釋尊御一代記。又は蓮師大士の真実傳。門祖の行状記を講談するにも。皆摂受讀誦の法花経を貴敬する。像法熟益の法門にとりなして。折伏を少しもする深切なし。異躰同心のよしみ更になし。唯赤き衣。金襴のけさをかけて。愚人の目を驚かし。帰依を受て。施物を貪る工夫を本心とす。

○さて愚旦の曰。わが菩提所の上人御貫首さまは。勅任官の大僧正ぢゃ。なんとえらいものではないか。其寺は。日本第一の大本山也と云ひ。寺の大きな。衣のりっぱとをのみいひて。信心を貴むもの一人もなし。折伏を当宗の第一の大慈大悲の根元たる修行と。いふことを辨へ知りたるもの一人もなし。

能化も貫首も弟子も。小僧も。檀家も。講中も。信者いふもの一人もなし。どいつも。こいつも。皆大馬鹿ものゝ。大たわけ者の。め○らの。つ○ぼの。こしぬけにしたる。基本は末弟等の信心なく。名聞利養によりおこる所也。
高祖曰。袋きたなしとて黄金捨る事なかれと。教へさせ給ふをしらずや。

○其きたなき袋とは。行者は貧乏。ちえはなし。家は小ひさけれども信心の黄金は捨る事はならぬと仰せられたり。

故に清風。法花経の義理功能も。三大部のわけも。むつかしき事 教相 観心 開會も何もしらぬ愚人にて小児の乳をのむ位なれども 宗祖日蓮大士の如説抄一巻を。大文字。平假名に拝写して。上木に製本して。信者一同によましめんとして上行所傳の御題目を弘めんことをのみ。唯一途に思ふのみ也。此道理をしらぬ者を。僧侶も。在家も。真のあきめくらといふ也。故に是等の人々に此道理をしらしめんとて。開目抄と申御抄あり。又々さとすべし。」

7月17日は、佛立開導日扇聖人の祥月ご命日。

2014年7月15日火曜日

シアトルからのメールに

シアトルに住む退役軍人のロナルド。

ハツコさんのご主人。

毎日のようにメールを送ってくれます。

ジョークの転送だったり、励ましや心配のメール。

アメリカンジョークに苦笑いしたり、温かい言葉にホッコリしたり。

なかなか返信できないのですが、有難いです。

今朝、届いたメールは、きっとロナルドが退役軍人の友人から送られたメールを転送してくれたのですが、その真実に、事実に、出来事、戦争、テロ、愛、家族、勇気や忍耐や希望について、いや、もっといろいろなことについて、考えさせられ、結果、考える以上に、感動しました。

インターネットでは様々なサイトで紹介されていました。

テイラー・モリスさんとダニエル・ケリーさんという方だそうです。人生。


When the day seems long and the road ahead is windy and rough, think about this young man and say a prayer for him and his sweetheart. 
 
 This is the ultimate in bravery, loyalty, and love.
 A picture story you won't forget

FOCUS ON THE MAN IN THE FIRST PICTURE .. IT'S HIM THROUGHOUT THE SERIES BELOW. GOD BLESS THEM.
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
I Love this one.....
 
 
 
 
 
 
 
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These last two pictures... take my breath away!  Such Love!
If he is a hero ...... Then she is an angel.
PLEASE DO NOT HOLD ON TO THIS OR PRESS DELETE. 


SOMEONE HAS TO HOLD OUR COUNTRY IN THEIR HANDS. 
SEND THIS ON, AND ON AND ON.

 
If you care to offer the smallest token of recognition and appreciation


for our military, please pass this on and pray for our men and women who have served and are currently serving our country. 
And pray for those who have given the ultimate sacrifice for freedom

 
最後の文章は、やはり退役軍人の会らしく、国を守る彼らを讃え、祈ることを説いています。

しかし、この真実の物語は、アメリカ軍が傷ついた兵士を称賛するためだけに受け止めてはいけないと思います。

結局、戦争の大義が見つからなかった、イラク戦争という恐ろしい泥沼を、目の前で見てきた私たちです。 
 
今も、きっと世界中で、彼らのように、過酷な現実に、その愛を試されているカップルや家族がいるはずです。

いや、愛する人がそばにいてくれない人、一人でおぞましい現実に向き合わなければならない人もいるはずです。

戦争というものが、双方にもたらす現実を、思い知るほかありません。

体調変化に気をつけてー

この大切な年末に風邪(涙)。昨日は清和会御講、夜は今年最後の教幹会、21時まで2時間の会議でした。終わってから悪寒が来ました。 体調に気をつけてと言っている自分が体調を崩すなんて、申し訳ないです。様子を見ながら過ごします。低空飛行でも何とか飛べていたならありがたいです。 皆さん、...