2014年8月6日水曜日

ヒロシマ

その日、原子力爆弾が爆発し、一瞬で17万人の、人びとの、家族の、愛する人の、命を奪い去りました。

この場所は、人類にとって特別な意味を持つ場所です。

第二次世界大戦では様々な都市に無差別爆撃が行われましたが、一度に17万人もの死者を出した広島市は群を抜いています。

昨日、佛立寺の伊田御導師からお話を伺いました。

御導師ご自身が爆心から1.5キロの地点で被爆したこと。全身やけどを負ったこと。頭と足からウジがわいていたこと。広島や長崎の場合、「被爆」とは「被曝」であり、恐ろしい空襲の日だけではなく、本当に長い期間苦しまなければならないこと。

戦争は「どんなことをしてでも相手をやっつけてやる」という気持ちが起こってしまうから恐ろしいということ。

平和とは「絶対に守る」という努力がなければ守れないこと。

信心とは平和のこと。

伊田御導師からのお話をお聞きして、スリランカの青年たちはショックというか、本当に愕然と、戦争の真実について学ぶことが出来ました。

今回の広島への訪問をサポートしてくださった喜信師に連れていただいて、広島平和記念資料館を訪れました。伊田御導師からお聞きしたお話が重なり、一つ一つの展示が、なお一層深く心に刺さりました。

残念ながら、平和は、戦争からしか学べないのです。だから、その教えは、多くの犠牲者の命そのものです。どれほど重い教材でしょう。

しかし、この教材も、見方を変えれば別の考えにも成り得ることも、忘れられません。この平和記念公園も、碑文論争のようにもなり得る。

ヒロシマ。

原子力爆弾によって亡くなった全ての方々を悼み、世界の恒久平和実現を、願う場所、学ぶ場所、目指す場所。

伊田御導師は、ヒロシマのお話の中で、フクシマへの憂慮を語ってくださいました。

広島は原爆で17万人の人びとを失い、放射能の影響と思われる病気で約10万人以上の方々が苦しみ、亡くなってゆかれたこと。

東日本大震災では約2万人の方々が亡くなり、40万人の方々が避難生活を余儀無くされ、福島では原子力発電所の爆発によって、また放射能被害が拡大していること。

日本は、また被曝国になりました。

ヒロシマ、ナガサキ、そして、フクシマ。

何を学び、何を目指すか。

昨夜、広隆寺さまに泊まらせていただきました。加藤御導師をはじめ、ご信者みなさまにご迷惑をお掛けしてしまいました。喜信師を頼りに、ホールの片隅で雑魚寝させていただければとお願いしていたのですが、至れり尽くせりのご奉公をいただいてしまいました。本当に申し訳なく、有難く思います。

お看経、自己紹介やプラニーツくんからの体験談、ご供養、交流会、近くの浴場までご案内いただき、本当に有意義な広島の一日でした。

今朝、4時半に起きて、平和記念式典に参りました。

雨です。

この日には、大変、大変、珍しい雨が降っています。

きっと、そういうことなのだと受け止めて、亡くなった方々を悼み、本当に、心から、戦争と、世界の恒久平和について、考え、祈り、行動を、誓います。

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