8月6日の広島に雨が降るのは、43年ぶりらしい。
大雨に、汗と雨でスーツもグチャグチャ、靴はビチャビチャ、いい映像も、写真も、なかなか撮れない。
みんなの顔から笑顔が消えて、さすがにミュージアムのご奉公と抱き合わせて、彼らに広島まで来てもらってよかったものか、雨に打たれ、記念式典の会場の列に並びながら、悩みました。
しかし、佛立寺さま、広隆寺さまからいただいた、言葉に出来ないほどのご配慮、実際のご協力、ご奉公、そして何より、人類史上、はじめて原子力爆弾が一般市民に向けて使用された広島に来させていただいた意味を考えると、迷いを振り払いながら、ただただ、南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経と、お唱えし、ご回向し、祈り、誓うのでした。
広島市原爆死没者慰霊式・平和祈念式に参列させていただいて、やはり胸打たれました。
スリランカのみんなも、じっと聞き入り、見入っていました。
子どもたちの、叫ぶような、張りのある見事なスピーチに、涙が浮かびました。
ケネディ大使が通り過ぎ、各国の方々が通り過ぎるのに混じって、睡眠時間を削って、サリーをまとって参列してくれていたスリランカの女の子たちが、輝いていました。
式典が終わると雨も止みました。
広島平和記念資料館の学芸員の方にご挨拶させていただき、来年京都佛立ミュージアムで開催する予定の平和展に資料提供をお願いし、ご快諾をいただくことが出来ました。
また、何のつてもない私たちでしたが、毎日新聞、朝日新聞さまから取材いただきました。朝日新聞さまは明日の朝刊に掲載することになったとご連絡くださいました。ありがたいです。
彼らがスリランカの国旗を持って写真を撮っていると、ホンジュラスの国旗を持って写真を撮っていた女の子たちが、一緒に撮りたいと言ってきて、みんなで写真を撮りました。
世界の恒久平和。
動けば、動く。
仏教は、アクション。
みんなの心、スリランカのみんなの心に、何かが生まれたはずです。
本当に、本当に、広島に来させていただいて、よかったです。
11時前後の新幹線に飛び乗って、今はみんなで陸前高田に向かっています。一関の駅に着くのは19時前後。大移動です。
それでも、今年の12月になれば、あのスマトラ沖大地震・大津波から丸10年を迎えるスリランカのみんなが、同じく巨大な自然災害、大津波の被害に遭った場所を訪れることにも、深い意義を感じます。
出会うことでしか生まれない、本化の菩薩の科学反応が見たい。
出会うことでしか生まれない。
出会わなければ分からない。
本で読んでも、写真を見ても、テレビを見ても分からない、生まれないのが、そんな心の科学反応だから。
それでも、スリランカのみんなは疲れているし、陸前高田で、少しでもゆっくりして、リラックスしてもらいたいです。日本旅行5回分くらいのご奉公を、1回でしてくれているのだから。ごめんなさい。
喜信師や森田さま、広隆寺の皆さまが広島駅までわざわざお見送りに来てくださいました。新幹線の中でいただけるように、お昼のお弁当まで頂戴いたしました。このご恩は生涯忘れません。本当に、ありがとうございました。
ありがとうございますー。
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