2011年2月22日火曜日

事業計画書

先日、ある方に伝えたのですが、「思うだけ」の人はたくさんいるものですね。日々、世の中を、見たり、いろいろと聞いたりして。

「思う」「気づく」のは尊い。けれど、これだけなら、誰でもする。それだけなら、みんな幸せになれるし、億万長者にもなれます。

その「気づき」「思い」を「考え」なければならない。思索する、考察する、考慮する。

これが出来ない人が多い。「気づく」だけ満足していたら、誰でも出来ることになってしまいます。

それを「深く考える」人は少ない。

一つの事業でも、いろいろな角度から、光りを当てて、見つめ、思索してゆく。

さらに、「考える」だけではなく、「まとめて」「紙に落とす」。

ここまで出来る人は、奇跡的に少なくなります。

ここまで、しっかりしてほしいのです。口角泡を飛ばして話をするだけではなく。

マキアヴェッリは、君主論の冒頭でダンテの詩句を紹介しています。

「ダンテの詩句ではないが、聴いたことも、考え、そしてまとめることをしないかぎり、サイエンツァとはならないから、わたしも、彼らとの対話を、『君主論』と題した小論文にまとめてみることにした」

「サイエンツァ」とは「サイエンス」のこと。お仕事を成功させようとしている人であれば、事業計画書を作らなければなりません。こうして、気づきや考えや対話を、まとめてみるつもりで、してゆかなければ何事も始まらないのです。

そして、それを行動に移してゆく。実践してゆくのです。

実は、これらは、すべて仏教です。ご信心で教えていただいていることです。お祖師さまの教えにあります。

「法華経を余人のよみ候は、口ばかりことば(言)ばかりはよめども心はよまず。心はよめども身によまず。色心二法共にあそばされたるこそ貴く候へ。」

まさに、色(外側に見えること。外界の出来事)と心(内面のこと、見えないこと、アイデア)の二つを合わせて実践することが大事。

私も、手探りでしたが、社会の中で頑張ったつもりです。でも、それは、法華経の教え、仏教的な生き方を、社会で試みた、実践したに過ぎません。少なくとも自分ではそう思っています。

考える人のように行動し、行動する人のように考える。これしかありません。

頑張ってほしいです。

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