2018年3月29日木曜日

「いまここにいても、話が通じる」


















桜の花びらがハラハラと散り始めています。


すてきだなー。


幕末維新の仏教改革者・長松清風(佛立開導日扇聖人)は、次のような桜の歌を詠まれています。


「さくと見ばやがて桜はちりそめぬ 花やなるゝをいとふ成らん」


「あぁ咲いたなぁ。と思ったら桜はすぐに散ってしまう。まるで慣れることを嫌っているかのように」


素晴らしい、すてきな御歌です。


ここに添えて「此歌東京の三条公の歌の友井上何かしか、大路玉田(ぎょくでん)の手にある短冊を請ひて持て帰りたり」とあります。


三条実美は明治新政府の実力者の一人で、その歌の友人である井上氏が長松清風の姪であった大路玉田(ぎょくでん)の手元にあったこの歌の短冊を持って帰ったと記されています。


明治天皇近くの高崎正風といい、三条家の反応といいい、開導聖人の実力は明治の世に知れ渡っていたことが分かります。


それにしても「井上何かし」と記すあたりがトンチとパンチの効いた開導聖人らしくて素敵。


今日、蓑田さんとお話をしていて感動しました。


「長松清風という人は本物の改革者だったということが分かります。いまここにいても、必ず話が通じる。きわめて近代的、きわめて洒脱。話が通る、話せる、理解できる。」


本当に、本当に、そのとおりだと思います。


宗教改革者の強い信仰心と共に、こうした人間性、こうした姿勢、その系譜を、わずかながらでも受け継いでゆきたいです。


桜、最高です。


いま、妙深寺報の4月号が出稿いたしましたー。

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