2011年8月21日日曜日

子どもに伝えたいこと

ジャム、上手に作れたかな。暴れん坊の次男も飽きずにやっているみたいです。

さて、お寺の教養会活動は何のためにしているのでしょうか。

それは、子どもたちに「信」を受け継いでいくためです。家族にとっても、一人ひとりの人生に於いても、「信」は欠かせない心の機能であり、お薬のようなもの。これを失ってしまうと、どんなスキルを身に付けても、テクニックを教えても、何かを与えても、意味を失ってしまう時がくると教えていただいているからです。

もちろん、人生には様々なオプションがあると便利。それも時には必要。しかし、「正しい信仰」のない人生は、時に羅針盤を失ったように船のようになってしまう。そうならないように、最も大切なもの、最も大切なことを伝えようとしているのが教養会のご奉公です。

思春期から青年期、難しい一人立ちの時のために。抑え難い衝動や欲望、焦燥感が支配する時、誰かを愛した時、誰かを求めた時、溢れるほどの知識に出会った時、彼らは一人でそれらに立ち向かわなければなりません。何も若い頃に限りませんが、その時に何が必要かといえば「信」であると伝えたいのです。

違う方法もあります。しかし、それは遠回りのように思います。そして、失敗が多い。本人は乗り越えたように思うかも知れないけれど、大切な何かを失ってしまうことが多い。

私のお会いするご家族。青年たち。親の子が関係が断絶し、家を捨てた子、家を出た子、幸せそうな家庭なのに「居場所がない」と居場所を探し続けている子、親の愛を憎む子、引きこもる、あるいはクスリに溺れてしまった少女。

いろいろな家庭の状況があり、様々な親と子がいるから一概には言えませんが、ただ一つ言えるとするならば「信」がないことです。

「信」がなければバラバラになっていくことに気づかず、それよりも違うことに目が行っていて、あっという間に取り返しのつかない時点に来てしまう。

「愛」ではなく「信」と教えていただくのは、それです。「信の一字を詮と為す」です。

その時が来る前に、この場所、この中で、時を過ごすこと、ごくごく自然に、「信」の輪の中に身を置いておくことの大切さ。

無論、世の中に娯楽は溢れていますし、もっと面白いサークルもエンターテイメントな場所もあると思いますが、教養会活動とは、そういうことです。

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