寒さが厳しくなると、明け方の空がどんどん美しくなってゆきますね。
『枕草子』に「冬はつとめて」とあるとおり、冬は早朝がいいですね。
今日は大掃除。
ご宝前のお給仕を、教務部みんなでさせていただき、ご信者の皆さまにも境内の隅々までお掃除のご奉公をしていただきました。
清々しい気持ちで一年を締めくくり、新年に向かいます。
京都から清翔師と清信師が帰ってきているので、なんか多いですねー。
あと5人ぐらい教務さんを増やしたいなー。
ちょっと集まってもらって、写真を撮りました。
なかなか機会がないから。
副ご住職、法深寺の岩澤深修師、長野の堤深恭師、長松寺の野崎淳慧師、スリランカの良潤師、そして阿部信仰師がいないけれど、僕も入れると18名。
ありがたいです。
まだまだ、大掃除は続きますー。
『春はあけぼの』
< 原文 >
春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山際、少し明かりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。
夏は夜。月のころはさらなり、闇もなほ、蛍の多く飛びちがひたる。また、ただ一つ二つなど、ほかにうち光て行くもをかし。雨など降るもをかし。
秋は夕暮れ。夕日の差して山の端いと近うなりたるに、烏の寝所へ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり。まいて雁などの連ねたるが、いと小さく見ゆるは、いとをかし。日入り果てて、風の音、虫の音など、はた言ふべきにあらず。
冬はつとめて。雪の降りたるは言ふべきにもあらず、霜のいと白きも、またさらでもいと寒きに、火など急ぎおこして、炭持て渡るも、いとつきづきし。昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き灰がちになりてわろし。
< 現代語訳(口語訳) >
春は明け方が良い。日が昇るにつれてだんだんと白くなる、その山の辺りの空が少し明るくなって、紫がかっている雲が長くたなびいている様子が良い。
夏は夜が良い。月が出ている夜はもちろんのこと、(月が出ていない)闇夜もまた、蛍が多く飛び交っている様子も良い。また(たくさんではなくて)、蛍の一匹や二匹が、かすかに光って飛んでいるのも良い。雨が降るのもおもむきがあって良い。
秋は夕暮れが良い。夕日が差し込んで、山の端がとても近くなっているときに、烏が寝床へ帰ろうとして、三羽四羽、二羽三羽と飛び急いでいる様子さえしみじみと感じる。ましてや雁などが隊列を組んで飛んでいるのが、(遠くに)大変小さく見えるのは、とてもおもむきがあって良い。日が落ちてから聞こえてくる、風の音や虫の鳴く音などは、言うまでもなくすばらしい。
冬は早朝が良い。雪が降っている朝は言うまでもなく、霜が降りて辺り一面が白くなっているときも、またそうでなくてもとても寒いときに、火などを(台所で)急いでおこして、(部屋の)炭びつまで持っていく様子も、たいそう冬にふさわしい。昼になって暖かくなると、火桶に入った炭火が白く灰っぽくなっているのはよくない。
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