バンコクまで到着しました。
この、北から南、南から北、というトランジットが、なかなか大変です。
寒い、暑い、寒い。
以前、日本からワシントンD.C.に行き、ワシントンD.C.からブラジルのサンパウロ、サンパウロからドイツのミュンヘン、イタリアのローマ、フィレンツェ、そして日本という出張をしたことがありましたが、夏物と冬物の服はグチャグチャ、身体もサーモスタットがおかしくなったことがありました。
バンコクはやはり暑いです。
スリランカは今日も31度だし、そんな悠長なことは言っていられませんね。
飛行機の中でも書いて書いて、バンコクのロビーでも書いて書いてしていましたが、原稿がまだまだあります(涙)。
本晨寺通信、妙深寺報、何よりも「トランクの中の日本 戦争、平和、そして仏教」の図録のあとがき。
バラバラなことをしているようで、その点と点が結びつき、太い線や大きな面になってきているのですが、まだ少し時間がかかります。
僕の中ではずっと同じ、一つの目標、描いている世界に向かっているのですが、まだまだ見ていたらバラバラ、点と点、細い線と線ですから、もう少し時間が必要だと思っています。
もっと努力したいです。
来週、学校は完成するでしょうか。
寝袋も持ってきましたし、精一杯ご奉公させていただきたいです。
とにかく、僕たちの出来る範囲でしかないけれど、子どもたちに未来を与えるために、「教育」を大切に、受けさせてあげたい。
過酷な人生は自分で切り開くしかないかもしれないけれど、教育を受けることで、彼らの人生は劇的に変わるし、オプションも増える、理不尽な偏見や差別も、コンプレックスもなくなるはずだから。
ネパールでも、インドでも。
もちろん、日本やその他の国々を見ていて、それだけで幸せになれるものでもない。
教育を受けていても、むしろ虚しく、偏って、空回りして生きている人もたくさんいるから。
知らないでいいことも、知ったら目の前にある豊かな、大切なものを見失うこともあります。
本質的な、人間にとっての、人生というものの矛盾。
しかし、教育は、やはり最低限の、子どもたちに与えられるべきチャンスであり、可能性を引き出す権利でもあるから。
そして、仏教。
私にとって「仏教」とは、どこまでも「佛立(人が立てた教義ではなく仏陀が立てた)」の「仏教」だから、最も偏りがなく、ジンクスやコンプレックスから離れた、不変の、不偏の、普遍の教えだから、伝えてゆきたいと思うのです。
しかし、人間はすごいなー。
こんなにいろいろな国や人種が入り乱れて、世界中を旅してる。
この100年は、地球史上、最もダイナミックな、経験したことのないフラットな世界になっています。
いや、フラットになったからこそ、軋轢ばかりが目立ち、確かに巨大なうねりも見えるけど、人間の心、人類の意識が、一つ上に行ける可能性は今しかないと言えるほど、ある。
そこに、人類が一つ上に行くアイデアの一つに、間違いなく「仏教」があると思います。
トランジットの、ハブ空港で、様々な人の渦の中に立っていると、そんなことを考えます。
これからカトマンズに向かいます。
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