2008年1月4日金曜日

哀しみの言上

 あっという間に三が日が過ぎ、今日は午後から長松寺の新年初総講のため、京都に向かわなければならない。横浜はお正月休みの最後を楽しむための人で大変混雑している。年末年始、横浜の天気はずっと快晴だった。
 昨夜、遅くに深恭師から連絡が入った。実は、1月2日、和長さんの具合が悪くなり、救急車を呼んで入院したと聞いていた。年末、このブログにも書いたとおり、腫瘍が小さくなったという嬉しいニュースを聞いて年を越した。その矢先であったため、非常に驚いていた。
 肺に水がたまり、臓器の機能が低下しているらしい、尿の出が悪い、もしかすると多臓器不全ではないか、と心配が高まる。まさか、まさか、と思いつつ、5ヶ月間のご祈願、その間の和長さんが元気に過ごしてこられたことなどを思い、胸が詰まりそうになった。お医者さまから、家族・親族を呼ぶように、と言われたとのこと。予断を許さない状況であることを知らされた。
 昨夜、3日午後11時過ぎ。連絡が入った。和長さん、帰寂とのこと。愕然とする。肩が、身体が、沈む。大晦日の嬉しさ、喜びの分、いま聞いた「事実」を簡単に受け入れられない。心、感情が拒否反応を起こす。しかし、御宝前に行かせていただき、ただ今お聞きした帰寂の報を受けた言上をさせていただいた。そして、また御宝前の前で、御法さまから様々なことを教えていただく。
 今朝、朝参詣の折に重ねて言上させていただいた。5ヶ月に及ぶご祈願。皆さまのお助行に感謝し、その上で今日までの御宝前のお計らいに感謝させていただく。この数ヶ月、本当にありがとうございました、と。9月、病院にお見舞いに行かせていただき、その深刻な病状とステージを聞いた時に、このような日が来ることをうっすらと覚悟した。しかし、抱き合って、諦めることなく治療に専念し、御法さまの御力にお縋りしようと誓って、11月には本当に嬉しいお参詣も出来た。
 苦しさの中で長患いをするでもなく、このお正月まで過ごせたことを、感謝しなければならないとすら思える。海の男、笑顔、忘れられない。今生での信行ご奉公は、まずはこれまで。願わくは、生々世々、生を共に相まみえ、また共に、いや今度はさらに親しく、一緒にご弘通ご奉公できることを信じ、祈念して、お通夜、告別式が、ご家族と深恭師と共に、無事にご奉公成就できることを願ってやまない。
 会者定離は娑婆の習いとは申せども、哀しみの言上となった。

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