2008年1月12日土曜日

明日は成人式

 明日は妙深寺の第55回成人式。その準備に追われている。成人式には允許状と記念の色紙(今年は工夫を凝らして違う形式の冊子)が送られる。そこに「寿」と書かせていただくのと、允許状に割印と住職印を押す。成人式を迎える本人やご家族を心からお祝いしようと、教養会・教務部で真心のご奉公をさせていただいている。

 今日は、朝から佛立開講記念・弘通発願式だった。4時に起きて準備を開始し、6時30分からお看経、7時30分から事務局長を筆頭に誓願言上、続いて、教区長会、壮年会、婦人会、教務部と続く。

 今年の1月12日で、本門佛立宗は開講152年目を迎えたことになる。その御意を体して、今朝の御法門にも力が入った。有難いこと、この上ない。この誓願式に引き続き、「菩薩の誓い 一万遍口唱会」を開催。そのまま本堂に大勢の方が残り、12時まで熱のこもった御題目口唱を捧げた。一年間の無事ご奉公成就、一人でも多くの人の御力になれるように、菩薩行の実践を誓った。

 御乗台に座らせていただきながら、背中に御題目のバイブレーションをビシビシを感じる。自分の心の迷い、弱さを洗い出されているようにも感じる。進之介くんの御題目の声が透き通っていて、一番気持ちいい。気持ちいいが、少年の菩薩は私たちの鏡でもある。彼から学ばせていただくことも多い。サッカー少年だが、お父さんとお母さんと一緒にいつもお参詣くださり、本堂の一番前に座って大きな声で御題目をお唱えする。本当に彼の御題目は背中を熱くする。

 一万遍口唱会が終わって、14時から神港教区の教区御講。これまた妙深寺一盛り上がっている教区で、お迎えはひろし君。朝からずっとのご奉公。お迎えとは、教区を代表して庫裡まで御導師をお迎えに上がるご奉公なのだが、若い頃からのことを考えると何だか背中がむず痒い。それが「ご住職、お迎えに上がりました」と真面目な顔で言ってくれるのだから、少々照れる。いや、そんなことを言っていてはいけないなぁ。彼のご信心には本当に頭が下がるから。

 教区御講も無事に奉修。いや、「無事に」どころか、感動溢れる御講席とはこのことだ。御講席一席一席が、本当に内容が濃い。それぞれが、自分の一年間の目標、あるいは日頃感じていること、ご信心の体験談、思い、失敗談などを、赤裸々に語ってくれる。語れる雰囲気がある。それを聞きながら、ある人は涙を流し、ある人は反省をし、ある人は信心を改良、増進する。「これぞ御講!」という雰囲気がある。ここまで来るのには時間が掛かったなぁ(涙)。ありがたい。

 既に16時を過ぎていた。本当は布教区参与会があり、川崎まで行って出席しなければならなかったのだが、間に合わない。申し訳ないが、清康師と清顕師にお願いすることにした。

 終わってから庫裡に戻り、御宝前にご挨拶。そのまま成人式の準備に取りかかった。汚い字。でも仕方ない。今回は、記念品としてお渡しするこれらの物の中に、生まれた年の新聞記事と妙深寺の出来事が写真付きで掲載されている。ちょうど寿の字が入った冊子の裏側。また、そこに住職から一首の御教歌をと言うことで、開導聖人の「まけん気と根気と慈悲のある人は みのり弘むる器なりけり」との御教歌を寄せさせていただいた。

 これは、私がヤンチャをしていた頃、そう不良していた学生時代。愚かな私は母親と一緒に家庭裁判所にまで行くことになった。

 そんな時、先住が教えてくれた御教歌。「勉強」もしない「勉強机」の上に、先住が書いて置いてくれていた御教歌。それを今回選ばせていただいた。それが「まけん気と根気と慈悲のある人は みのり弘むる器なりけり」という御教歌だった。

 「負けん気だけ強くても、お前は慈悲も根気もないからダメな奴だ」と叱られた。馬鹿な自分には効果はあまりなかったようにおもうが、それでも父の教えを今でも忘れない。こうした教えがあったからこそ、少しはマシになったと思う。その御教歌を、明日成人式を迎える方々にお伝えしたい。

 字は下手だけど、精一杯させていただきました。成人のみなさん、おめでとう。明日ね。

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