私は、月曜日にサンパウロ新聞へ行かなければならず、高崎御導師やコレイア御導師をサンパウロで待つ。現在のところ日教寺に一人。夕方までに吉川師が戻ってくるとのことで少し安心している。明日は10時に出発予定だ。
18時30分、つまり日本時間の朝6時30分、ちょうど部屋にいることが出来た。何と今回ブラジルでは「長松が来るまでにインターネットを整備しておこう」と声を掛け合って、この部屋でもワイヤレスLANが使えるのである。そして、私はこのインターネットを通じて妙深寺の本堂にお参詣する。
住職の留守中、執事長である坂本正教師が一座を御唱導してくださっている。無始已来から言上まで、正教師の声を聞いていると鼻声のように思う。心配になる。もともとお身体の弱い正教師が、留守中の妙深寺を必死に守らんとして身体に鞭打って頑張ってくださっているのを痛切に感じる。遊んでいるわけではないが申し訳なく思う。その風邪気味の声で「ご住職、ブラジルご奉公中、身体健全、ご奉公成就、無事帰国・帰山のお願い」と言上していただくのを聞き、ジワッと涙が浮かぶ。
まだブラジルご奉公は始まったばかり。いや、まだ始まってはいない。私は、このご奉公に対して全身全霊でご奉公させていただかなければならない。日博上人以来、この度も妙不可思議の御縁でブラジルに来させていただいている。何としても、精一杯ご奉公させていただかなければならぬ。
私が勝手に「本化桜」と命名した妙深寺境内の桜が咲き始めたと瓜生さんが教えてくれた。その桜は、本堂の、御法さまに近いところから咲き始める。桜の位置からして、南向きでも、太陽の昇る東側でもないのに、むしろ影になる、北側の、とにかく御法さまに一番近い枝から咲き出す桜。そう、さすが「本化桜」だ。
その桜の下で、私の留守中も正教師を中心に、教講異体同心にて、ご弘通ご奉公を進めていただきたい。為せばなる。ご弘通の大成果を期待する。
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