2011年6月21日火曜日

解散総選挙

お金がかかるという批判はあれど、これだけ政治が機能不全に陥り、政策として混濁したまま権力の綱引きだけが激化しているならば、「解散総選挙」をしてもいいのではないか。今の政治家のほとんどは、いらないのではないか。
「被災地に迷惑がかかる」「選挙どころではない」と憤る人もいる。先般の選挙については、私もそう思っていた。しかし、どうやら今は日本国家の分岐点を迎えている。このまま国民不在の、これほどリーダーシップのない異常な状況のままで綱渡りしていくことの方が危険ではないか。
郵政民営化で総選挙が行われ自民党は圧勝した。あの時、ある意味で偏った異常な政治状況が生まれた。その流れを継承して今日を迎えたのだが、もはや、今こそ政界再編でもしてもらいたいと思うのは私だけなのだろうか。みんな辟易していないのか。
ここで、巨大かつ強大な資金が投じられる復興政策をどうするか、そのための震災復興財源をどうするのか、それは増税なのか否か、未来に向けたエネルギー政策をどうするか、原発を推進するのか、あるいは別の道を選ぶのか、今日的な党利党略や与党野党の枠を越えて線引きし直して国民に提示すべきではないか。「痛み」を国民みんなでシェアしなければならない重大局面を、水面下の話し合いなどで決めていいのか。そのようなことはあり得ない。エネルギー政策については、郵政民営化よりも重大なテーマではないのか。くだらない。
新興の経営者である孫氏らが、巨額の個人資産を義援金として被災地に投じても、愚かな政治が続く限り、結果的には被災者に届かず、それだけではなく、被災者が救われず、報われない結果にもなり得てしまう。政治を変えなければ、何も変わらない。そのことを、痛感されているのではないか。
自民党は、長年様々な権益を有する団体から資金を集めて権力を掌握してきた。その存在意義が失われてもギリギリの延命措置が続いた。そして、その権力が明らかに腐敗したのを誰もが感じるようになって、ようやく自民党に対抗し得る野党勢力が成立した。

しかし、対抗勢力として台頭した民主党も、理想や理念はいいが支持母体は散漫で自民党より資金や結束の面でも劣っていた。故に、豊富な資産を持つ鳩山由紀夫氏や岡田氏、自民党的な資金力を持つ小沢一郎氏に頼りながら、辛うじて成立した。それも、政権交代後の権力闘争で鳩山氏や小沢氏の資金源はスキャンダルとして取り沙汰され、鳩山家からの資金供給も滞り、小沢氏からの茶菓代も人目を気にするようになった。
政治に金がかかるのが問題だが、かかるのだから仕方ない。大震災後の今、それを言ってもはじまらない。これが今の日本の政治であり、実態なのだ。
こうした状況下、大震災前も、政治は資金を求めて迷走していた。国民が主役と言いながら、資金を求めて、表でも、裏でも、政治家も、表の人も、裏の人も、暗躍していた。宗教団体からの資産を求めて、あるいは資産家、あるいは闇の資金源を持つ者の周りを、政治の仲介者たちが動き回っていた。
綺麗事で政治は動かないのも分かる。しかし、国民にはクリーンであるべきだと言いながら、表ではなく裏で資金を集めることがさらに常態化するような気配があった。結果として、特定の宗教団体や悪魔的な思想を持つ者によって生み出された政治家が権力を手にする日が来るのであれば、それこそ恐ろしい。
そして、大震災が起こった。ギリギリだったと思う。いま、どのような局面を迎えているのか。リーダーシップも不在。誰も責任を取らない。ステルス複合体と名づけられた歪んだエリート集団、利害集団が権益を守り、政治的なイノベーションに対して抵抗を続けている現在、どのような形で次の時代の扉が開けられるだろう。

もう、ここで自民党も民主党も、いいのではないか。新興の経営者たちが、個人資産を投じて政党をつくり、議員を支援し、新しい定規、新しい経営者の感覚で、新しい国づくりに乗り出して欲しいと思う。いま、解散総選挙となっても、政党は瓦解する。支持母体も崩壊する。崩壊してもいいではないか、とさえ思う。
もう一度、ここで、政界を再編し、すでに述べたような復興政策をどうするか、そのための震災復興財源をどうするのか、それは増税なのか否か、未来に向けたエネルギー政策をどうするか、原発を推進するのか、あるいは別の道を選ぶのか、というテーマを持って、議会政治をやり直すべき時ではないか。
痛みを覚悟しよう。政治家が本気で国民に向き合えば、国民も応えると思う。今、誰も国民に語りかけていない。語りかけていないのに、マスメディアを批判し、ネットメディアを利用し、小賢しく動いている。

全身全霊で、裸で、国民の前に立つ者はいないのか。

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