2011年10月19日水曜日

お看経の不思議

陽が傾いて、青い空がピンク色に変わってゆきます。本山の本堂に響く御題目の声。いつまでも変わらないお祖師さまのまなざし。

いろいろな悩み事も、そのままご宝前にご相談させていただき、打ち明けてゆくと、お看経の中で不思議な感覚が浮かんできます。

考え事をするためにお看経するのではありません。しかし、飾ることも、偽ることもせずに、御本尊さまの前で何もかもさらけだしてしまうと、不思議な、声というか、想いというか、お折伏というか、ご指導というか、到底自分では決められない、考えられない、そこには落ち着かないところに、気づかせていただくことができます。

お看経が終わると、馬鹿で、わがままで、欲深くて、自己中心的な自分ですから、その時ご宝前からご指導いただいたとおりに出来るかどうかは分かりません。「分かりません」というか、ここが修行のしどころ、ここが御利益の分岐点なのだと思います。

お看経は、罪障が深くて、結局は正確な判断がつかない、迷ってばかりの凡夫にとって、かけがえのない修行だと思います。そして、御法さまが、今も生きておいでになること、御本尊さまが生きておわしますことを実感できるたった一つの修行であることを痛感します。

そのとおりにできるかが、とても難しい。でも、一心にお看経させていただいた時の、御法さまの教えを、忘れずに生きてゆくことが大切だと思います。

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