2013年3月10日日曜日

僕たちのシンクロニシティ

猛烈な風が吹いています。午後になり、建物が揺れるほど、さらに強い風となっています。ここまでお参詣くださった皆さまの、無事のご帰山、ご帰宅を祈念するばかりです。高速道路も、この風では本当に危険だと思います。

午前11時より、やはり強い寒風の吹く中、無事に、三回忌の法要が勤まりました。何より、全国各地、各寺院から駆けつけ、極寒の中でご奉公くださった皆さま、本当に、本当に、ありがとうございました。

重ねて、横浜から、長野から、まさに弾丸ツアーで、この厳しい状況の中での法要に、お参詣、ご奉公くださった妙深寺の皆さま、言葉が見つからないくらい、有難いです。

お参詣いただいた皆さんで、テントを張り、花台が飛ばないように持っていてくださったり、抹香が飛ばないように箱の中にお焼香台を入れて、一人ひとりに廻してくださったりと、みんながいてこそ、こうした大切なご奉公が出来るのだと、改めて、そのように強く思いました。みんなが、ご奉公の当事者として動いてくださることを、誇りに思います。今日も、菩薩行の姿でした。

お看経をさせていただきながら、つくづくと思いました。本当に、今日は厳しい日でした。晴れ間が出ていようと、猛烈に冷たい風が吹き付け、そこに雪のような、霙のような、時折冷たく固い雨粒が交じっていました。こうした厳しい日、厳しい状況だからこそ、気づけることがあります。

あの日も、小雪の降る寒い寒い日だったのです。その後の数日間、その寒い寒い中で、運命の時間が流れていたのです。2年を経て、あの日を思い返すには、穏やかな、暖かい日では、適していない。あの日から、私たちが何を感じ、何を学び、どのように変化し、何が出来たのか。それを思い返すには、こんな厳しい日でなければならないと、そんな風に思いました。

何度も書いてきましたが、私は、東日本大震災には、特別な意味があると信じてきました。事実、あの日以来、集合無意識下で、何らかの変化があった。多くの人を不幸にした忌わしい出来事に違いはないのですが、大切な何かを失いつつあった人類にとって、希望になり得る何かが生まれようとしているのを感じました。しかし、この2年間を振り返る時、あの時抱いた希望が、失望に変わりつつあるのも事実なのです。

だから、今日こそは、明日の第三回忌の祥月ご命日も、命を落とされた方々や、家族を失われた方々、故郷を離れざるを得なかった方々の、その心の一分でも分かり得るように、凍てつくような中でのお看経をさせていただいているのだと、そう思い返すことが出来ました。

だから、また、希望を抱く。あの時に感じた、学んだことを、絶対に忘れずに、生き直す、やり直す、そして、生き抜くこと。集合無意識下で起こった変化は、必ず人類に大きな変化をもたらすはず。何度も、何度も、行ったり来たりしながら、それでも、前に進むはず。

この嵐も、僕たちのシンクロニシティに違いない。

今日、東京の空が黄砂で黄色に染まったのを見ました。たくさんのFacebookに写真がアップされていた。本当に、怖かった。中国の内陸部で起こるような、黄砂の嵐の壁が、東京の空を覆うなんて。

これも、シンクロニシティだということだと思います。今日、なのだから。では、明日はどうか。

五感を研ぎ澄まして、感じたいと思います。明日は、11時から、高田高校第二グランド仮設住宅に近い大塔婆前で法要を行い、14時半から旧・福田邸前の大塔婆で一座の法要を勤め、14時46分を迎えたいと思っています。

本当に、今日お参詣、ご奉公いただいた皆さま、ありがとうございました。くれぐれも、気をつけてください。

ありがとうございます。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

ありがとうございますもう震災から2年がたっても復興はほど遠いですね。私の父方の叔父宅は5年位前の震災で家の壁が崩れましたそして今回の震災でまた被害がありました。それでも頑張ってるすがたを拝啓したら、私も勇気を頂きましたお導師も遠路はるばる法要に行かれてご苦労様でした。

佛立アンバサダー・コレイア御導師の来寺

昨日はコレイア御導師に妙深寺までお越しいただき、朝一番のお総講から目一杯のご奉公を頂戴いたしました。 御法門はブラジルHBSの躍動を感じる新本堂建立へ向けたお話、ご帰寂のわずか1週間前に撮影された感動のインタビュー、リオデジャネイロのご信者さまの壮絶な体験談など、千載一遇、またと...