今日は6月14日。松風院日爽上人の祥月ご命日です。あれから13年目となります。
人生って、こんな風に過ぎてゆくものなのでしょうか。本当に、あっという間です。きっと、これからもそうですね。だからこそ、毎日毎日を、大切に、深く、遠く、過ごしたいです。
いま、長野に向かっています。今日は上田市で御講を奉修させていただきます。6月30日は妙深寺長野別院の三祖会。今月は二度ほど長野でご奉公させていただきます。
私はあまりにもバカで、6月14日まで、まさか先住が、父が、亡くなるとは、思っていませんでした。もちろん、いろいろな準備はしていたのですが、心のどこかで「あの方は大丈夫」と思っていたのです。
しかし、13年前の今朝、私の腕の中で、息を止めてしまわれました。息が止まる直前まで、目を見つめ合っていました。そうやって、別れました。今生は。いま思うと、贅沢なお別れをさせていただいたのだと思っています。
慌ただしくお通夜や告別式のご奉公をさせていただいて、もう記憶なんて何も残っていないくらい無我夢中でしたが、それらが終わり、何気なく父がいつも座っていた机の文箱を開けて、出てきたのが、一枚の自分の写真と、私へのメモ書きでした。それは、最後の入院になることを覚悟されて、力なく、震える手で書かれたメモでした。
「なやみまま」「したたが」と、誤字脱字のあるメモ。でも、その誤字が、意識すらはっきりされない中で、何とか、大切なことを伝えようとしている、父の、先住の、想いそのものだと感じて、泣きに泣き、泣きに泣きました。
「如何なる苦難をのりこえなくては、末法のご弘通はさせていただけません、と、お教えいただくものであります。」
そして、始まりました。
始まってから、もう13年です。これからも、このメモ書きを忘れずに、佛立魂を伝承し、ご奉公させていただきたいと思います。
2013年6月14日金曜日
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