昨日、終戦75年特別展「トランクの中の日本〜戦争、平和、そして仏教〜」が終了いたしました。
この企画展へ足をお運びくださった皆さまに心より御礼申し上げます。世界を襲うコロナ禍の真っ只中ではありましたが、終戦70年から75年の5年間の集大成でした。
この企画展は京都佛立ミュージアムとして大切に守り、コツコツと開催を重ねてゆきたいと思っております。
最終日は歌舞伎役者・成駒屋・中村橋吾さまにお出ましいただき、グランドフィナーレ 歌舞伎:特別演目『平和成祈鐘(へいわなり いのるやこのかね)』を公演いただきました。
圧巻の、素晴らしい舞台でした。本物中の本物の歌舞伎役者。重ねて感動いたしました。
ここに、イントロダクションを掲載させていただきます。
『トランクの中の日本〜戦争、平和、そして仏教〜』展
グランドフィナーレ
歌舞伎役者 中村橋吾 平和の鐘 特別演目
『平和成祈鐘(へいわなり いのるやこのかね)』
京都佛立ミュージアム・終戦75年特別展「トランクの中の日本〜戦争、平和、そして仏教〜」。ジョー・オダネル氏が撮影された写真を展示し、戦争と平和を見つめ直す私たちの企画展も最終日を迎えました。
去る10月8日、ニューヨーク国連本部に設置されている『国連 平和の鐘』と同型の釣鐘が当ミュージアムに到着し、本日まで同企画展の中で展示させていただいてまいりました。
この平和の鐘は『国連 平和の鐘を守る会』の高瀬聖子会長と『サンマリノ・ニッポンまつり実行委員会』の古堅裕子さまをはじめ多くの方々が協力し製作されたもので、令和3年には平和の国・サンマリノ共和国に贈呈される予定です。
当館は2018・2019年の過去2回にわたりサンマリノ共和国において「トランクの中の日本〜戦争、平和、そして仏教〜」を開催させていただき、多大な反響を頂戴いたしました。お力添えをいただいた古堅裕子さまの御縁から、今回の終戦75年特別展に『平和の鐘』の展示が実現したのでございます。
戦後間もない頃、国連へ『平和の鐘』を送ろうとたった一人で立ち上がり、その一生を世界平和に捧げた中川千代治氏。
「世界絶対平和萬歳」
山を動かすほどの平和にかける強い想いは世界中の人びとの共感を得、なんと本当にニューヨークの国連本部に平和の鐘が設置されることとなったのです。
コロナ禍の本年も、9月21日の国連・国際平和デーを前にグテーレス事務総長がこの平和の鐘を鐘打なさいました。
そして、去る9月20日には大阪万博公園で『第4回鐘打式典』が開催されました。この鐘は50年前の大阪万博の時に設置された「国連平和の鐘」の「姉妹鐘」です。
この鐘打式に際し、是非とも自分の想いを表現させていただきたいとお申し出くださったのが歌舞伎役者の中村橋吾さんでした。
「国連 平和の鐘」や中川千代治氏の功績に感銘を受けた中村橋吾さんは、歌舞伎公演、お稽古でお忙しい中、特別に演目を創作されたのでした。
タイトルは『平和成祈鐘(へいわになれや いのるはこのかね)』です。
国連にある「世界絶対平和萬歳」の文字が刻まれた『平和の鐘』。世界から争いがなくなり、皆が平和に暮らす世界を目指す。中川千代治氏は、自らの願いを形にしました。想いを現実にすることの難しさを克服し、鐘の音色と共に、世界平和の使者となった中川千代治氏の偉業、そして世界共通の願い“世界平和”を伝える作品を、平和の鐘特別演目といたしましてご披露していただきます。
『トランクの中の日本~戦争、平和、そして仏教~』
グランドフィナーレ
歌舞伎役者 成駒屋 中村 橋吾
平和の鐘特別演目『平和成祈鐘(へいわになれやいのるはこのかね)』
三味線 鶴澤 公彦
附け打ち 山﨑 徹
賢治さんのお手紙をお引き取りくださるため、花巻から宮澤和樹さまもお越しくださいました。高瀬会長にご紹介できて、ありがたかったです。
素晴らしい公演に心から感動し、人類に突きつけられた課題の年・終戦75年目を締めくくることが出来たように思います。
本当に、ありがとうございました。
すべてが終わり、本山にお参りさせていただきました。たった一人、本堂でお看経させていただき、あまりにも贅沢な時間で、胸が熱くなりました。ただただ局長の健康回復を願っております。
私は、今日も目の回るようなスケジュールで、しかし何とかご報告記事をアップしなければとパソコンに向かいました。
ありがとうございます。
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