2023年11月13日月曜日

62年目の慰霊法要

























7時過ぎに荷物をフロントに預けてチェックアウト。台北第一殯儀館に向かい、午前9時から無事に日本人物故者慰霊祭を執行いただきました。


今は新幹線で台中に移動するため、台北車站まで来ました。


4年ぶり、62年目の慰霊祭。日本台湾交流協会さま、台湾日本人会さま、台湾協会さま、日本からの慰霊団参者が一堂に介しての法要です。各団体から読み上げられる祭文は感謝と誓いに溢れていて、胸を打たれます。


戦前の台湾には40万人を超える日本人が住んでおられました。終戦後、多くの日本人が引き揚げた後、昭和22年から野沢六和さんとムメさんが手弁当で遺骨の発掘と収集をはじめられました。


昭和32年、日本政府が本格的な調査を開始。野沢さんも大使館嘱託として遺骨収集に参加され、昭和36年には2万人近い遺骨を確保したと記録されています。


これらのご遺骨は台北の中和寺、台中の宝覚寺、高雄の共同墓地の三か所に安置、最初の慰霊法要も今から62年前の同年に行われました。その後10年ほどは台湾の僧侶によって奉修されていた慰霊法要でしたが、昭和45年から本門佛立宗の僧侶が行うようになりました。


昭和45年、本門佛立宗は終戦時に台湾5つの都市にあった道場、信徒約2000軒の家族、そのご遺骨の状況について本格的な調査を開始しました。


日本大使館にも協力を依頼し、こうした積極的な姿勢をご覧になった大使が「戦後は宗を挙げて訪台してくれたことはない」と、日本人による日本人のための法要として本門佛立宗による慰霊法要が始まりました。今から53年前のことです。


以後、昭和47年と、このコロナ禍で2度、昨年は役員のみで奉修しましたので、その2年間を除いて、現在まで毎年、日本台湾交流協会、台湾日本人会、台湾協会とともに、日本人物故者の慰霊法要を営んで参りました。


慰霊法要に御安置するお位牌の裏には、願主である4つの団体の名前が刻まれています。積み重ねられてきた歴史の重みを感じます。


本年4月、はからずも台湾協会さまより本門佛立宗の半世紀に及ぶ慰霊法要執行に対し感謝状を贈呈いただきました。全世界の宗門教講が随喜し、台湾への想いをさらにさらに強くしています。


世界に目を転じますと、終わりの見えない戦争や紛争が勃発し、世界中にその火の粉が拡散している状況です。


願わくは、本日この慰霊法要における妙法口唱の功徳によって、日本人物故者の諸精霊に安寧がもたらされ、以て日本と台湾の益々の友好と、世界の平和が築かれますことを心よりご祈念申し上げます。


南無妙法蓮華経

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