2009年1月6日火曜日

寒参詣スタート

 今日から寒参詣がスタートした。
 波乱が予想される一年の初めに、佛立信者は1月6日から2月5日まで寒参詣に精進する。今朝、妙深寺はたくさんのお参詣者で溢れ、大変に有難かった。「やるぞ」という気合いを入れていかなければ。
 何度も書かせていただくが、今年は「立正安国論上奏750年」の御正当年である。それは、心の柱として正しい「法」への信心を立てる、「信心」の立て直しをすることに違いない。柱が弱っていたら、少しの風で吹き飛ばされてしまう。嵐が来ることが予想される中、柱を補強しなければならないということ。その実践が寒参詣である。
 妙深寺では、寒参詣中の1月11日、18日、24日に「一からはじめる(今さら聞けない)信行講座」を開催し、『現代に活かす立正安国論・序説』と題してご奉公を進める。2月21日、22日は、妙深寺の春の「門祖会」で、やはり『現代に活かす立正安国論』をテーマに奉修させていただきたいと考えている。さらに、例月の教養総講と夜の補講に於いて、「立正安国論」の素読と現代訳の読み下しを行う。原典に触れさせていただくことで、これから起こる社会的な「現証」に対処できる佛立信心を育む。
 お祖師さまは本尊問答鈔に於いて、
「是の如く佛法の乱れしかば、王法も漸く尽きぬ。結句は此の国、他国にやぶられて亡国となるべきなり。此の事、日蓮独り堪(かんが)へ知れる故に、佛法のため王法のため諸経の要文を集めて一巻の書を造る。仍て故最明寺入道殿に奉る、立正安国論と名けき。其の書にくはしく申したれども愚人は知り難し。所詮現証を引いて申すべし」
とお諭しになられている。私たちが立正安国論を学ぶことは少々難しいこととし、立正安国論の「実践」、つまり日々にある信行ご奉公こそが大事とお示しになっておられる。「所詮現証を引いて申すべし」とは、そこに書かれた論に囚われるのではなく、すでに蒙古襲来な世の中に顕れている現証を見て万人が理解できるであろう、とお諭しになられている。
 この「現証」は、社会の中に溢れてくる「出来事」に他ならなかった。しかし、今一度、「なぜ、この現証が明らかに顕れたのか」といえば、お祖師さまの身命を顧みない、まず「立正」を世に指し示されたというご奉公があった。「立正」なくして「現証」はない。自己満足、自己完結では、いくら「正しい」と思っていても現証は顕れない。そのことを知り、日々の信行を見直し、立て直し、立ててゆきたいのだ。
 とにかく、寒参詣である。暇な人はいない。しかし、忙しいからこそ、日々可能な限り1ヶ月間のお参詣を目標にして、一年のスタートを切っていただきたい。

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