2014年10月28日火曜日

「アッシド・アタック(酸攻撃)」

清水港に昇る朝陽ー。

すぐ向こう岸は三保マリーナ。ここからは見えませんが、その向こうに三保飛行場、それに連なって、ユネスコ世界文化遺産に構成資産として登録された三保の松原、羽衣の松などがあります。

今朝も、美しい朝でした。

今朝は、清啓寺初代ご住職・日証上人のご命日でしたので、朝参詣にお参詣させていただき、有難かったですー。

日証上人と、妙深寺の初代ご住職・日博上人は、門末を超えて深く親交されていました。

建國寺の日建上人と同じように、まさにご弘通で結びついた法友だったのですね。

例年、日博上人の祥月ご命日に、遠く清水からお参詣くださっていた日証上人のお姿が思い浮かびました。

朝刊には仕方ない記事が並んでいます。

しかし、どうしても許せない、記事が目に止まりました。

「アシッド・アタック(酸攻撃)」と呼ばれる、女性の顔に塩酸や硫酸などをかける暴行事件がイランやパキスタン、インドやアフガニスタンで多発している問題で、今月も若い女性が顔に強酸をかけられ、顔の皮膚が焼けただれ、右目が完全に潰れる事件が発生したというのです。

この攻撃は、ブルカやヒジャブなど、イスラム教徒の女性が他人に肌を見せないために用いられるこれらのものを、着用していないということから、行われています。

世俗化した、堕落した、イスラムを冒涜しているとして、若い女性へ向けた暴力が後を絶ちません。

求婚の拒否や離婚トラブル、単なる逆恨みなどが直接の原因になっているようですが、「殺害」よりも「屈辱」を与えるために、顔を潰すという行為は、悪逆非道、最も残忍な、卑怯な犯罪に違いありません。

それを、イスラムという宗教の戒律で肯定するなど、もっての外のことですが、イスラムの中に、女性蔑視の教義、「女性は男性の所有物」という思想が流れているのですから、やはりここに問題があります。

ヒンドゥーという宗教文化の中に、カーストなどの拭えない階級差別があるように、イスラムの中に男女差別、女性蔑視があり、さらには暴力肯定の教義、危険な教えの遺伝子があると思います。

だから、インドの初代法務大臣・アンベートカルはヒンドゥーという宗教から離れなければ結局インドに根付いた差別は無くならないとして仏教徒になったのです。

同じく、27才の、両親自慢の美しい女性が、恐るべき硫酸をかけられて顔を潰され、生涯苦しみながら生きてゆかなければならなくなるような、こんな事件が多発しないようにする、そんな世の中にするためには、宗教を何とかしないと何ともならない。

教育。

その教育の根底には、思想があります。

思想とは、突き詰めれば宗教ではないですか。

仏陀は、いま、その、混沌とした地域、南アジアに生まれ、生き、説かれました。

そこには、ヒンドゥーがあり、ヴァルナがあり、カーストがあり、ジンクスがあった。

その思想と宗教が混淆する中で、それまで地球上になかった、真に普遍的な教え、普遍性を持つ教えを説かれたのです。

国でもなく、民族でもなく、男女でもなく、特定のカーストでもない。

ありと、あらゆる人にとって、同じ可能性と、同じ運命、同じ法則のあること。

こうした事件を目の当たりにする時、様々な国際機関、国家機関も対策に乗り出し、差別の撲滅に努力してゆくと思いますが、突き詰めれば思想と宗教であること、その先に仏教があることを、伝えてゆかなければならないと思います。

今月1日に、強酸を顔にかけられたソヘリアさん(27)のことを想い、その心身の傷が一刻も早く癒えることを祈るばかりです。

朝から、こうした報道について考えて、重たい気持ちになるとともに、やはりご弘通に気張らなければならないと、思いを新たにしました。

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