昨日は妙深寺の草創期からお参詣やご奉公に励まれてきた方の葬儀のご奉公をさせていただきました。12月末、病院にお見舞いした時にお別れをしたつもりでしたが、お通夜と告別式のご奉公をさせていただく中で、またこれまでのご信心、ご奉公、お給仕の姿が思い起こされて、涙が浮かびました。男性信徒として、本当に大切な、重要なご奉公をくださいました。
妙深寺初代ご住職の日博上人、先代のご住職である日爽上人とお給仕され、若い私にも変わらぬご信心の姿勢でご奉公くださいました。何より、見事というか、言葉か見つからないほど有難く、驚いたのは、そのお顔の安らかさ、穏やかさ、白さでした。最後のお別れで、ご家族や参列者が棺に花をいれている数分間でも、見る見るうちに、目の前で白く透き通ってゆく様には、本当に感動いたしました。驚くべき現証のお姿だと思います。生涯を通じてご信心を貫かれた本物のご信者さまが、また一人ご帰寂されたことを痛感し、淋しい思いですが、またしっかりと、同じような方を生み出していかなければならないと思いました。ご家族、ご長男も次男の方も正宗徒として立派に信行を相続されており、これからお父さまのように、真摯で、実直な、本物の佛立信徒となってくださるであろうと期待しています。
今朝は、9時過ぎの出発で千葉に向かっています。茨城県と千葉県の埼玉県の県境、利根川と江戸川にはさまれた場所です。車で約2時間、いつもは皆さんが横浜までお参詣くださるのですから、今日は私が皆さんの日頃のご信心を体験させていただく機会になります。
特に、貴子ちゃんは遠くからのお参詣にも頑張って、大恩ある御導師の報恩のためにお教化をいくつも成就されました。陽子さんも、昨年からご信心の妙不可思議な御力を実体験されて、お教化のご奉公をなさいました。それぞれ30代の女性二人が、今や教区のご弘通ご奉公の原動力のような存在になっています。片道2時間もかかるような遠い場所からお参詣くださり、本当に頭が下がります。
どうしても時間が取れないので、深恭師が車に折畳みの机を設置してくださいました。これで移動中もメールへの返信や資料づくりが出来ます。ありがとうございます。
昨日の朝、深要師からお参詣の皆さまにご披露がありました。大和のご信者さんで経師屋を営む小林さんのお話でした。小林さんは、一年で最も寒い時期に経師のお仕事で使う「糊」を作られるのだそうです。これが、一番寒い時期でなければダメ。他の季節だと夏に腐ってしまう、一番寒い時期に仕込んだ糊だけは腐らないで一年中使えるとのこと。これが本当の「寒仕込み」ですね。
人間にも「寒仕込み」があるはずです。一年の一番寒い時期に、決意をもって挑む寒参詣。自分自身を奮い立たせて、寒さに負けず挑戦します。ここで練り上げた自分は、一年中腐らない。ここで練り上げておけば、一年中腐らないでやっていける、と。寒いから無理、遠いから大変、眠いから駄目などと言って、暖かい家の中にこもっていたら、一年を乗り切るための「自分」が出来ない。途中で腐ってしまうような仕込み方ではいけないのだから。
ですから、人間の寒仕込みだと思って、寒参詣に挑戦しましょう。途中であきらめず、投げ出さず、一年間を元気に、強く、明るく乗り切る自分を練り上げるために、人間の寒仕込みをしていただきたいと思います。本当にありがたいお話でした。
ありがとうございます。
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