2011年7月1日金曜日

班長さんへの手紙 平成23年7月1日

ありがとうございます。
先住日爽上人のご祥月・六月が終わって七月を迎えました。来年の六月十日に予定する報恩記念大会まであと一年を切ったことになります。

大会の内容は確定していませんが、とにかく妙深寺に縁のある方全員が、まさに、「一堂に会する」ことを最高最大の目標と考えています。
現在の本堂には詰めて座っていただいても三百名ほどしか入れません。ですから三大会では、約一四〇〇名の方々を三座に分けてお参詣いただいています。つまり、妙深寺に所属するすべてのご信者さんが揃ってお参詣したことはなく、全員揃って御題目をお唱えしたことはないのです。
日博上人、日爽上人、数多くの御講師方、数え切れないお役中の方々。そのご奉公によって、今日の妙深寺があります。現在の名簿を広げると、総信徒数は三千名に上ります。さらに、昭和十八年から現在までの六十八年の間、一度でも妙深寺のご宝前にご挨拶された方、嫁ぐ前には祖父母や両親に連れられて、岡野町や三ツ沢にお参詣をしていたという方、ご回向やご年回で来たことがあるというご親戚など、そのご縁を広げれば、私は確実に横浜国立大ホールが妙深寺にご縁のある方でいっぱいになると信じております。そして、まさに先亡の諸先輩方の血と涙の結晶である妙深寺の過去から現在、現在から未来を、ご宝前にご照覧いただき、大震災後の不安定な社会の中で、生きたお寺としてご弘通ご奉公に励むお誓いが出来ればと思います。
どうか、今から「来年の六月十日だけは予定を空けておいて」と、ご家族やご親族にお伝えいただきたい。まず、お役中は、ご自分のご家庭からそれを実行してください。「法灯相続が難しい」と言っているだけではダメです。行動しなければなにも実りません。強制的に予定を割かせたり、ノルマのような声かけではなく、丁寧に、ここに書いたような主旨をお話しいただけないでしょうか。妙深寺が、草創以来、少しでもご縁がありご恩のある者が集い、はじめて一つになる「報恩」の大会です。
また、各教区には懸案になっておられるようなご家庭があると思います。たとえば、「お母さんはご信心にとても熱心だったけれど、そのお母さんが亡くなったら全く続かなくなってしまった」という方にも、丁寧に、丁寧に、声を掛けていただきたいと思います。単なる一日の大イベントではなく、このようなご奉公の「機会」とすることが、本当の「報恩」ご奉公になります。どうか、細かく心を砕いてご奉公をお進めください。
東日本大震災の傷跡は、今も日本全土に深く残っていますが、いよいよ妙深寺の夏です。例年ここでご信心が高まり、ここでご信心を固めて、ここで何物にも動じない心を養います。夏期参詣からお盆総回向、開導会のお参詣に励み、教養各会の活動に積極的に参加し、大震災後の自分やご家族のご信心を鍛え、「いざ」という時に必ずご守護がいただけるよう備えていただきたいと思います。
お教化の意識が低いと思います。震災後、外に向かった菩薩行に力が入らなければ、それは本当の支援活動や復興につながりません。「なぜご弘通が大切なのか」「なぜお教化しなさいと教えていただくのか」をしっかりと捉えなければ本当の佛立信心にはなりません。「一緒にお寺に行こう」と、まず声を掛けることが大切です。
放射能汚染の世界で生きることを運命づけられた私たちです。それを忘れずに、本当のご奉公に精進いたしましょう。

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