京都に帰ります。
ビューン。
若い頃、それは少しの間で、後になって全く間違っていたと気づくのですが、僕は京都が大嫌いでした。
京都で生まれて、横浜で育ったのですが、本当に、千年の都である京都と、開港の街・横浜とでは、正反対と言ってもいい面がたくさんあります。
保守的な京都と、革新的な横浜。
若い頃は、京都の保守的なところがまどろっこしくて、差別的で、縁故主義で、閉鎖的に思えて、遠くに置いていたのですね。
反対に、新しい人やものを積極的に認め、受け入れる横浜は、何でもオープンで、偏りがなくて、どこか心地いい潮風を受けているみたいで、好きだったのです。
正反対だから、若い頃は単純に、こっちが好き、あっちは嫌い、となっていたのでしょうか。
置かないと、見えないことがあります。少しスピードを落とさないと、見えない景色がありますよね。
お城のない街では、なかなかビジネスが難しいと聞いて考えさせられました。
京都らしさ。京都の強さ、素晴らしさ。町衆の、しなやかさ、したたかさ。守り、伝えてゆくということの、凄まじさを感じられるようになりました。
自分の中に、京都があって、横浜があることを、本当の、本当に、有難く、嬉しく、幸せに思います。
その真ん中で、守り、弘めてゆけたらと思います。
僕のような人間が、ハーフの息子を持つということに、頭を傾げる方がたくさんいると思います。でも、実は、これもずっとずっと以前から、自分を突き動かしてきた、巨きな意思によるもので、今は分からなくても、きっと後で分かると思うのです。
彼らにも、宇宙で最も壮大と思われるミッションに、出会って欲しい。巨きな意思の中で、突き動かされるように、生きてゆく幸せを味わってもらいたい。
親として希うのはそれだけです。
第二次世界大戦後、人間ははじめて宇宙から地球を眺めました。
そしたら、あれだけ、国家だ、民族だ、宗教だ、思想だと、ドンパチして、殺し合いをしたけれど、宇宙飛行士たちから届いたメッセージは、まるで仏陀が言っていたように、地球以外は、宇宙は真っ暗で、恐ろしかった、その漆黒の闇に浮かぶ地球は、まさに、唯一生命をたたえた、かけがえのない星、家であることが分かった、宇宙から地球を眺めたら、国境線もない、人種も、何もない。ただ一つの生命の星に、寄り添って生きているのが、地球の人間、地球の生命たちだった、と。
千年の伝統を守る大切さ。しかし、千年の伝統だけでは開かない次の扉。
ハーフの息子たちは、祖国に迷うかな。悲しい思いをするかな。しかし、生き様として、日本の古都に故郷を持ち、伝統的な仏教徒の家に生まれながら、最も革新的な叡智を求めて、奮闘してもらいたい。
今の時代の挑戦は、そんなところにあると思います。
いつか、息子たちへ伝えたいですー。長松家の、ハーフの息子たちへ。「変なのー」と笑わないでくださいね(笑)。
今日は京都に帰ります。
ちなみに、富士山の写真は、全部僕が撮ったんですよー。きれいに撮れているでしょー。ほんと、美しい。
2014年1月4日土曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
幸の湯、常さん、北九州
帰国後、成田空港から常さんの枕経へ直接向かいました。 穏やかな、安らかなお顔でした。こんなにハンサムだったかなと思いました。御題目を唱え、手を握り、ご挨拶できて、よかったです。とにかく、よかったです。 帰国して、そのまま伺うことがいいのか悩みました。海外のウイルスを万が一ご自宅へ...
-
この地球が到達した、彼も助かり我も助かる、持続可能の再生可能クリーンエネルギーを確かめ合えた時間。 普遍真理、普遍思想を説く仏教が、人びとのライフスタイルに密着し、プラクティカルに実現していることに感激する一座が、本門佛立宗妙深寺の開導会でした。これほど嬉しいことはありません。...
-
磁力で引き寄せられるように自然と一つになってゆく。人間たちの想像をはるかに超えて。僕たちは大きな宇宙の中の小さなピースに過ぎないから。本当に、不思議です。誰がシナリオを書いているんだろう。 今日、サンフランシスコの淳子さんが妙深寺にお参詣くださいました。まったく知らなかったです。...
-
今週の横浜ラグーンは俳優の西村まさ彦さまをお迎えしました。 ご存知のとおり、「振り返れば奴がいる」「古畑任三郎」など、大河ドラマ、映画、舞台、声優、CM出演など挙げればキリがないほどひょうきんな役からシリアスな役までオールラウンドに演じられる名優・西村まさ彦さん。 ジブリ作品『...
0 件のコメント:
コメントを投稿