久しぶりに京都駅で走りました。なんでこんななんかな(涙)。
北野から麩屋町、麩屋町から京都駅、車がいっぱいでした。年度末ということや、消費税の増税直前ということや、京の都の桜の開花、なにが原因なのかしら。それとも全部かな。
ハチドリのひとしずく展。
夕方、車イスのご婦人とご主人が、ゆっくり観覧されていました。
お一人、おひとり、静かに、身動きもせず、ご覧くださっているのを拝見していると、何とか生きた仏教を伝えようと、積み重ねてきたことが、ひとつに結ばれていることを思い、胸が熱くなります。
幕末に、仏教を再生させるべく生きた長松清風という御方。
そして、仏教による平和を求めた坂本龍馬、そして長松清風との接点。
和歌や書画を通じて仏教を民衆のものにしようと努めた芸術家、長松清風。
そして、豊かな感性と才能により、童話や詩を通じて法華経信仰を伝えようとした宮沢賢治。
宮沢賢治が気づかせてくれるもの。
雨ニモマケズとデクノボー。
そして、ハチドリとキジ。
ぜーんぶ、つながっています。
ひと筋の道だと思います。
難しいことではありません。
遠い話ではないのです。
生き方、暮らし方、仕事の仕方、やり方、接し方、続け方のことです。
雨ニモマケズか。
ハチドリか。
キジか。
本当は、逃げ出した動物かもしれないし、ハチドリを笑う動物の方かもしれない。
自分から進んでデクノボーを買って出るなんて、とても耐えられるものじゃない。
でも、そんな生き方をしてみたら、なんてすてきなんだ、最高なんだ、気持ちいいんだ、なんだったんだ今までは、少しでもやってみよう、続けてみよう、と思ってくださったら、ありがたいのです。
お手本は、あったし、今でも、きっと、あると思います。
僕は、今年の3月12日の真夜中に、陸前高田の福田さんがFacebookに書いた文章の、最後の一文を読んで、泣きました。
痛み、苦しみ、悩み、怒り、迷い、辛さ、疲労。
想像もつかない、いろんな重たい感情を越えて、3年。
「私もあの方々のようになりたいと改めて誓った3月11日でした。」
あまりに、尊い言葉でした。
雨ニモマケズとデクノボー。
ハチドリのひとしずく。
そして、キジの物語。
「行ッテ」
行くしかない。
やるしかない。
一人でも。
一人ずつに。
「一人づつぶっつかって 火のついたやうにはげまして行け どんな手段を用ひても 辨償すると答へてあるけ」
賢治さんー。
たしかに、あまりに遠い。
すごすぎる。
でも、ぜーんぶつながっている。
そんなに抱えることはない。
そんなに気張ることはない。
ハチドリでいい。
ひとしずくでいい。
しかも、法華経本門の御題目があるから、かならず出来る。
ごくごく身近に、たくさんの方々が、ハチドリのように、キジのように、一人ひとりに、ぶつかって、ご奉公くださっています。
それが、本当に、ありがたい。
僕も僕なりに、あなたはあなたなりに、出来ることをしてゆきましょう。
功徳となることを。
いい種をたくさん蒔いてゆこうよ。
人生、種まき。
今日も種まき。
今回も種まき。
次も種まき。
気が遠くなりそうですが、ずっと続くのですね。
そんなすてきな種まきを続けているうちに、気がつくと瑞々しい木々や花々に囲まれているもの。
Keep practicing!!
Keep chanting!!
はー。
今は、名古屋駅から高速バスで長野に向かっています。
明日、長野でのご奉公を終えたら京都に帰り、日曜日は妙福寺へ。31日は妙深寺で会議、4月1日は妙深寺の月始総講を奉修させていただいた後、ブラジルに出発します。
エネルギーを満タンにしてブラジルに行かないと、みなさんに叱られますね。Facebookでもつながっていますが、たくさんのブラジルの御導師や御講師、ご信者さんと再会できるのが楽しみです。
すでにFacebookで弱ってるようなことを書いたらブラジルからご心配のメッセージをたくさんいただいてしまいました。申し訳ない。しっかりします。
とにかく、つくづく、ご奉公は、させていただくものです。
それだけが、伝わり、つながる。
キジが言うように。
「もし、私の想いが真実で、まごころからであったなら、それは天に通じ、林の火は消えるはずです。」
行事の時の、晴れだの雨だのを気にしている一方で、それ以外の、それは明らかに、天からの、御法さまからのサインであろうということに鈍感であることは、どれだけ罪深いことでしょう。
義天院。
天に義す。
義とは、美しい生き方を求めて我を下に敷くこと。
美しい生き方とは、法華経本門に示された本化の菩薩の生き方だと思います。
まだまだ高速バスだから、ブツブツ書いてます。
今回の展示会の最初のボードには、次のようなご案内文を掲載させていただきました。
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「東日本大震災 3年 復興支援 ハチドリのひとしずく展」へご来館いただき、ありがとうございます。
美しい庭園や建造物、古い仏像や絵画のない仏教系ミュージアム。一昨年の夏、ごく身近にある「生きた仏教」を紹介すべく、京都佛立ミュージアムはオープンいたしました。
当館の建設中、突如発生したのが東日本大震災でした。千年に一度といわれる未曾有の大惨事に建設中止の声も上がりました。しかし、苦難に襲われた今こそ、生きた仏教の真価を広く伝え、社会的な責任を果たすべきであるという結論に達し、今日に至っています。
あれから三年の月日が流れました。
痛みや哀しみを乗り越えて立ち上がろうとする人びとの姿は、世界を動かしました。世界中から力強い支援が寄せられ、多くの絆や新たな希望も生まれました。
死者一五八八四名、行方不明者二六四〇名、負傷者六一五〇名、建築物の全壊・半壊約四〇万戸、避難者は四〇万人以上、避難生活は長期化し昨年十二月時点の避難者数は未だ二七万四千人を越える未曾有の大災害。
しかし、時間の経過は残酷で、私たちの心は手で砂を握るかのようです。震災の年に五十二万人を超えたボランティアは、既に十分の一にも満たなくなりました。未だ支援を必要とする方が多くおられる中で、私たちは温かい心や行動、絆や希望まで忘れかけているのではないでしょうか。
たとえ遠く離れた地でも、忘れないことで出来る支援があります。思い出すことから、始まる支援があるはずです。
まず、当時の報道写真を通じて、あのときを思い出してください。
※ 死傷者数などは「東日本大震災について 被害状況と警察措置 (プレスリリース)」警察庁2014年1月10日による
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「東日本大震災 3年 復興支援 ハチドリのひとしずく展」
主 催 京都佛立ミュージアム
http://www.hbsmuseum.jp/
協 賛 本門佛立宗
後 援(順不同)
京都府、京都市、京都新聞社、KBS京都、
協 力(順不同)
東海新報社、NPO法人桜ライン311、陸前高田「ハナミズキのみち」の会、チーム王冠、福呼う本舗、登米市観光物産協会、石巻ZENKAI商店街(RIP)、菅久菓子店、NPO法人食べてつながろう西会津の会、一般社団法人みんなの手、京都大学東北復興支援ボランティア、京都大学ボランティアサークルみなと、立命館災害復興支援室、佛教大学社会連携センター学生ボランティア室、ふんばろう東日本支援プロジェクト、東日本大震災復興支援チャリティーシンポジウム実行委員会
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そして、その隣りに掲示した、一番最初の写真。
一番最初は、この写真を、と、みんなで選んだ写真。
お写真を提供してくださった東海新報社に伺った時、鈴木社長からお聞きしました。
この一枚は、東海新報社の、常務さまが撮った、遺品となったカメラに残されていた写真なのだと。
家族を助けた後、ジャーナリストとして消防団の方々や、みなさんと、津波の第一波を撮ったものだと。
とにかく、一枚一枚に、語り尽くせぬ物語、生命があります。
だから、感じて、感じて、どうせなら、ビクビク感じて、行ッテ、行ッテ、生きたいものです。
「あの方々のようになりたい」という言葉や想いの尊さを、噛み締めて生きたいものです。
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