今朝、窓の外を見ると一面の銀世界が広がっていました。昨夜から降り続いていたようで、本当に真っ白な世界でした。
レンタカーで陸前高田に向かうとお話ししていたので、朝、和樹さんから心配のお電話をいただきました。
午前、林風舎にお伺いして、美味しい珈琲を頂戴しました。貴重な音声データから、政次郎さんとイチさん、清六さんの肉声を聴かせていただきました。
記念館に立ち寄ってご協力の御礼をお伝えし、そのままイーハトーブ記念館にも寄らせていただいて、現在開催中の「賢治研究の先駆者たち5 宮澤清六展」を観覧させていただきました。
雪が、記念館近くの閑静な森に降り積もって、とっても幻想的でした。雪にハンドルを取られながら、真綿をまとった木々を見上げて、うっとりしていました。
花巻の市街が晴れていて、もう雪は上がったのだと思っていたら、陸前高田の20キロほど手前で猛吹雪になりました。
山の天気は変わりやすい。
真っ青だった空が、一転して猛吹雪になってしまう。
真っ白な雪で、前も見えなくなる。
猛烈な寒さで、車の中にいてもガタガタするー。
そう、『ひかりの素足』の光景が、目の前に浮かびました。
泣きながらナレーションを入れたのを思い出し、今日も見た、賢治さんの『ひかりの素足』の原稿を、思い出しました。
「一、山小屋
鳥の声があんまりやかましいので一郎は眼をさましました。
もうすっかり夜があけてゐたのです。
小屋の隅から三本の青い日光の棒が斜めにまっすぐに兄弟の頭の上を越して向ふの萱かやの壁の山刀やはむばきを照らしてゐましたー。」
冒頭だけで、ジーンと来てしまう。
岩手の山々、厳しい冬。
イーハトーブには、こうした出来事があちこちで起こり得る。賢治はこの物語で、哀しい兄弟の別れと、死後の世界、釈尊の救い、積功累徳の大切さを描きました。
いずれにしても、こんなことを思いながら、賢治が好んで聴いたというトロイメライやシュトラウスの「死と浄化」を流していたら、陸前高田に到着しました。
先ほど、今夜お世話になる二又復興交流センターに到着し、神奈川県下の本門佛立宗のお寺から、有志の青年たち約30名とも合流しました。
今夜、これから交流会、明日は法要とボランティア活動をさせていただく予定です。
それにしても、寒いですー。
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