下記、京都佛立ミュージアムの学芸員、亀村くんの書いた文章です。
すてきです。
「宮沢賢治と法華経展」の図録が、インターネットでお求めいただけるようになりました。
是非、ご注文くださいませー。
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野村克也の名言集のひとつに
「財を残すは下、仕事を残すは中、人を残すは上なり。」
っていう言葉があってほんとに駆け出しの頃、色々と決断しないといけないときに、心の中に小さなノムさんが出てきたものです。
先月で終わった宮沢賢治と法華経展の図録を読み直して、ふと
もし宮沢賢治だったらこうだろう。とおもった。
「財を残すは下、仕事を残すは中、人を残すは上。法を残すは最上なり。」
賢治はけっして人を大切にしてこなかったのではなく、
金銭的なことを気にせずに楽器やレコードを友人に譲ったり、
名声も残すことにとらわれず、ただただ法華経を伝えることだけを残して最期をむかえました。
「雨ニモマケズ」が東日本大震災後に多くの方の心を支えたのは
「人を残す」に留まらない賢治の先見的な思いが、時代を越える言葉を残したのだと思う。
インスタントな作品や食べ物に溢れたこんな時代だからこそ、この図録はほんとに多くの人に読んでいただきたいという思いで昨年末から制作してきました。お年寄りにも読みやすい級数で字間も広めにとりつつ、デザイン性も崩さず。
佛立ミュージアムでは現在、「宮沢賢治と法華経展」から「東日本大震災3年 復興支援 ハチドリのひとしずく展」に展示が代わりましたが、図録はミュージアムでまだ販売しています。是非とも宜しくお願いします。
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