スリランカから帰国したのは、3月30日のことでした。
福岡御導師と、コレイア師と、一緒のスリランカなんて、すごい経験でした。
コレイア師は、自費で参加してくれました。
海外弘通地域が有機的に結びついてご弘通の活力を増幅させるー。
一石を投じ、未来を近づけてくれました。
うんざりするくらい濃い2人が、センターの小さな部屋でベッドを並べて寝泊まりしたなんて、この数日間は一生の思い出です。
桜もいいのですが、この時期の、いや、毎年この数日間にしか見れない、新緑が美しい。
この眩しいくらい輝いた色は、生命そのもの、春そのものの色ですね。
まさに、新緑です。
一年が、巡り巡ってゆく、それを感じられる、この国のありがたさ、うれしさ。
帰国直後、お助行に伺いました。
今年になって、私が教化親にならせていただいた方でした。
妙深寺に来られた時、すでに数ヶ年にわたる手術や抗がん剤治療を受けたのですが、残念ながら再発し、全身に転移し、あと数ヶ月という余命宣告を受けておられました。
ここに至って、たくさんの不安がある、心の苦しみがある、迷いがある。
そう、お話をしてくださいました。
まだ60才を過ぎたばかりの若さで、2人のお嬢さまは若く、思い残すことばかりです。
お話をさせていただく中で、とても心穏やかになってくださり、御本尊を拝受され、体調のいい日に朝参詣をしてくださいました。
いろいろな日がありました。
30日が最後のお助行となりました。
手を握り、耳元で御題目をお唱えすると、スーッと眠っておられましたが、帰り際にはベッドに起き上がり、満面の笑みで御礼を言われ、抱き合って、お別れしました。
その2日後、彼女は息を引き取りました。
人生の、最後の、ほんの数ヶ月のことでしたが、一生分のつながりを持てたように思います。
先日、ブログにも書かせていただいたのですが、篠亀久雄さまの告別式のご奉公をさせていただき、その翌日、開導まつりのあった日曜日の夜、彼女のお通夜、そして翌日の月曜日に告別式を奉修させていただきました。
彼女の実家は韓国だったのですが、その韓国から弟さんとお嬢さまが駆けつけてくださいました。
数人の家族、親族でのお見送りでしたが、妙深寺の教務さん、清和会のみなさんが参列くださり、有難かったです。
2人のお嬢さまは、献身的に、心身を削るような想いでお母さんの看病をしていました。
本当に、いろいろな日がありましたが、見事に親孝行をやり遂げられました。
お通夜も、お葬式も、しっかりと。
えらいです。
なかなか、ないです。
まだ、本当にお若いのに、立派でした。
そして、お二人のお嬢さまが、それぞれのご自宅に御本尊をお迎えされました。
お給仕の仕方、お参りの仕方などを、一生懸命にお聞きになっておられて、心からお母さんが喜んでおられると思います。
韓国から来られた弟さまも、納骨の際には、ぜひ韓国の本門佛立宗の御導師に来ていただきたいということで、姜御導師にお願いいたしました。
英語版の妙講一座をお渡ししようとしたら、自分で韓国のお寺にお参りさせていただいて韓国語の妙講一座をいただきます、と言っておられたとのこと。
本当に、律儀な、謙虚な中にも強い意志を感じる、すてきな男性でした。
お忙しいと思いますが、韓国の姜御導師に今後のご奉公をお願いさせていただきました。
ほんの短い時間でしたが、これほど尊いご縁をいただくことが出来ました。
苦労の多いご一生と聞きましたが、それでも私が拝見してきた家族の姿の中で、残された兄弟や姉妹のあり方の中で、その後の受け止め方の中で、お手本のような方として数えられます。
今は、病に傷つき、思うように動けなかった身体を離れ、家族に感謝しながら寂光にお戻りの途中でしょうか。
彼女こそ一番大切なご奉公をしてくださったのかもしれません。
その功徳は甚大ですし、それはこれからの家族次第でもあります。
生々世々ー。
本当に、そういうことだと思います。
美しい春のご奉公でした。
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