2020年7月10日金曜日

自宅での御講は潰えるのか










新型コロナウイルス(COVID-19)が、どれだけ私たちの生活を、心を、変えてしまうか、そのことばかり考えています。


このウイルスの特徴からして早期終息はあり得ない。冬も夏も、湿度すらあまり関係ない。


人と人の距離、そして暮らし方。


家での過ごし方、その捉え方、価値観。


私たちは、自分や家族の命の宿である「家」を大切にしてきました。


家では素に戻れる、家がベースだからこそ、ここを功徳化する。


功徳化することで、大火にも、大風にも、大水にも強く、疫病神、貧乏神、死神を近づけず、不慮の難を逃れる。


御本尊をお迎えし、自宅に修行の場、法座を設けるのが、法華経本門の修行でした。佛立講のルーツです。


しかし、コロナ後は多数の人を自宅に受け入れる家庭が極端に減ると思われます。


むしろそうした生活文化が根底から変わると思われます。心が、変わってしまうと思われるのです。


その時、「佛立の命」とも教えていただく「御講」がどうなるのか、どうあるべきか。家庭での法座は潰えるのか、それでいいのか。


これほどの不幸はありません。


必ずや活路を見出したいと思います。


妙法蓮華経の如来神力品に。


「諸仏の神力は是の如く無量無辺不可思議なり。


若し我是の神力を以て無量無辺百千万億阿僧祇劫に於て、嘱累の為の故に此の経の功徳を説かんに、猶お尽くすこと能わじ。


要を以て之を言わば、


如来の一切の所有の法、


如来の一切の自在の神力、


如来の一切の秘要の蔵、


如来の一切の甚深の事、


皆此の経に於て宣示顕説す。


是の故に汝等、如来の滅後に於て、応当に一心に受持、読誦し、解説、書写し、説の如く修行すべし。


所在の国土に、若しは受持、読誦し、解説、書写し、説の如く修行し、若しは経巻所住の処あらん。


若しは園中に於ても、


若しは林中に於ても、


若しは樹下に於ても、


若しは僧坊に於ても、


若しは白衣の舎にても、


若しは殿堂に在っても、


若しは山谷曠野にても、


是の中に皆塔を起てて供養すべし。


所以は何ん、当に知るべし、是の処は即ち是れ道場なり。


諸仏此に於て阿耨多羅三藐三菩提を得、諸仏此に於て法輪を転じ、諸仏此に於て般涅槃したもう。」


拝見しているだけで涙が出てきます。力強い。断言。ありがたい。


このお経文は「即是道場」という極意を教えておられます。


この御文によって、お寺だけが御本尊をご奉安される殿堂ではなく、公園や林や木の下や、もちろんお寺でも、「白衣」は「信徒の家」という意味ですからそれぞれの自宅でも、大自然の至るところも、様々な仏菩薩、諸天善なる神々がお出ましになる道場となり得る。


いずれにしても、先の見えないコロナ後の世界について、考えています。

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