2010年10月31日日曜日

記憶のなかの部屋

わたしのなかに黒い塊があります。
触れようとすると、逃げます。
わたしが知らん振りをしていると
きちんと心臓のあたりにきて、
わたしの一部始終の動作を見ています。
心臓は躰で一番大事なところだから、
そこに塊が居座っているときは、
わたしは、何をしていても安心していられます。
この塊を造りだしたのはもちろんわたしです。
だから、矛盾していますが、とても孤独でした。
皆が、口にする淋しさではありません。
でも、あなたにあってから、この塊が完全に姿をくらましたのです。
わたしは、でも探すつもりはありません。

ユリ
1953・6

小説「記憶のなかの部屋」の第一章より。ユリからポールへの手紙です。

この部分だけ読んでも、素晴らしい。

是非とも、買って、読んでいただきたいです。

0 件のコメント:

京都巡礼

  みんな京都から無事に戻りました。京都では伏見妙福寺さまに宿泊させていただいて大変お世話になり、本山宥清寺、開導聖人のご墓所、開講聖地にもお参り出来ました。 今朝、ディリーパ良潤師とアベイさんが帰国の途につかれました。親子二人きりの旅は初めてだそうです。これも今生人界の思い出に...