2012年5月29日火曜日

統帥権を持つ軍部と東電と電事連?

一年前、陸前高田で2度目の炊き出しがありました。まるで昨日のことのよう。あっという間に時間が過ぎてゆきます。

残すところ12日で横浜国立大ホール。先ほど当日にお配りするパンフレットの第1稿が完成しました。毎日徹夜の教務室。頑張ってくれています。

原発事故の調査委員会で菅元首相が発言していました。至極真っ当な発言だと思うのですが、どうやらそう考える人は少ないらしい。復旧不可能な大惨事を引き起こしていながら、誰が首謀してか巧妙に論点をすり替えている。これでは駄目、無理です。「言った」「言わない」の話から学ぶことなど何もない。

原子力発電所とは国家のメジャー企業が参画する超巨大複合商品で、その利権も超巨大です。民主主義が国民に明るい未来や生活をもたらすというのは幻想です。すでにアメリカは人口1%の富裕層をそれ以外の99%が支えるための「システム」が「民主主義」と批判されています。巧妙な芝居を見抜かないと、また稚拙な「神話」を信じ込まされて不幸な事故が続くことになります。誰も責任を取らない無責任な政治や行政は、ここで終わりにしないと。

統帥権を持ち暴走した戦前の軍部と、東電や電事連を同列に置いて元首相が批判したことをどう考えるか。極めて重大な問題を示唆している。

「最大の責任は国にある」と述べた「国」とは誰を指すかといえば「国民」ということになる。思考停止せずに考えなければ、また「自分は悪くない」という妄想の中に逃げ込むだけだ。

とにかく、今回の原発事故がこの程度で収まってくれていて、それだけが救いだ。4号機の状態は予断を許さないが、今回の事故は日本国の病巣を如実に明らかにしたはず。

あの、増え続ける汚染水の貯蔵タンクも、天から降ってくるお金で作っているわけではない。

元社長も吉田所長も事故調で証言しないなんて、どうなることやら。

議会で最高司令官、最高指揮官を選ぶ政治システムというのは、牙を抜かれ、社会の巨悪に挑めなくなるものか。

痛恨の極みから生まれた教訓を生かさなければ意味がない。

信濃町にある東京電力病院は、東電の幹部たちのためにあるわけではないはず。

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