2018年7月20日金曜日

怖いくらい














怖いくらい、尊いことが起こるものです。


今日は京都佛立ミュージアムの運営委員会でした。


サンマリノ共和国での展示会から、初めての会議。


数え切れないほどやらなければならないことがあって、でもそれをみんなで出来る有難さを感じながら、前に進んでいます。


「トランクの中の日本」という書籍を読んだことがありますか?


ジョー・オダネル氏が1945年の秋から1946年の春にかけて撮影した写真の数々と、その心の変遷が載せられています。


3年前、私たちはその写真と心を真っ直ぐに受け止めて、企画展を開催しました。


そして、3年後。


ローマ法王が少年の写真を取り上げたことから再開催を決意し、京都佛立ミュージアムでの展示、同時にサンマリノ共和国での開催へと進んで参りました。


「トランクの中の日本」の最後の写真は「帰国命令」の中の「無言の証人」です。


「物言わぬ証人であるかのような、その冷たいコンクリートの頭は、浦上天主堂から爆心地を見下ろしていた」


このようなキャプションが寄せられています。


再開催にあたり、私たちは立命館大学国際平和ミュージアムから「広島や長崎の原爆資料」をお借りいたしました。


もちろん、長期間の展示会でもあり、お借りできるものは限られています。


その中で、長らく貸し出されていなかった品々をお選びいただき、京都佛立ミュージアムに展示させていただいたのです。


その中に、破損している部分が違うとはいえ、このオダネル氏の写真と同様の、浦上天主堂の像の頭部があったのです。


恐ろしいくらい、巡り合わせというか、共時性、シンクロニシティというか、見えざる力を感じます。


オダネル氏は原爆症のような症状に苦しみ、生涯で50回以上の手術をしたそうです。


そして、2007年8月9日、長崎に原子力爆弾が投下された、その同じ日に亡くなりました。


偶然とは考えられません。


そもそも偶然など存在しないということを思い知らされます。


ありがとうございます。

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