2009年3月20日金曜日

快晴で。咲いちゃった。

 妙深寺の桜は本堂側から咲く。
 それこそ、私たち妙深寺の本堂にまします御法さま、御本尊さまが、どれほど尊く、御力を持っておられるかの証のように思う。明らかに、桜からすると北側、陰になっている方から咲くのだから。
 今日は朝から雨が降り出していた。予報では10時から12時までが雨。案の定というか予報どおりというか、雨がパラパラ、いや風を受けてきつく降っていた。
 しかし、最初はバタバタしたものの、春季総回向がはじまるとカラッと快晴。素晴らしいお天気になった。昨日に比べると12°も気温が下がると言っていたが、もう温かい。春だなぁ。昨日、お祖師さまの御尊像の御綿をお取りし、おかとう(お祖師さまの御首まわりにお掛けする布・絹)を二重から一重にさせていただいたので、また寒くなったらどうしようかと思っていたのだが、やはり今年は寒さの山は越したようだ。
 妙深寺の総回向は例年1000名前後のお参詣がある。今日は、出だしが雨だったのでどうだろうか。本堂はいっぱいだったが。ご回向や墓園についての相談所を作って、御講師が一人張り付いてご奉公した。ご相談を受けたということ。担当者に聞いてみると、あるご信者は遠くに墓地のある方で、高齢になった今、子どもに引き継ぐにしても通うにしても、どのようにしたらいいだろうかと悩んでいると。そうしたご相談をお受けするのがこのご奉公の目的だったので、とにかくお話が聞けてよかったと思う。
 総回向の御法門は、先日来ご相談を受けることの多かった「霊障」というか、誰かが亡くなったことから始まった家族に起きてきた不可思議な「現象」についてお話をさせていただいた。仏教・本門佛立宗では、「霊障」などと大きな声で言うことはない。しかし、当たり前だが全面的に否定することなどあり得ない。
 見える世界、見えない世界、それはハーバード大学物理学教授、リサ・ランドールの示した多次元構造にも似ている。今日は、ほんの少しだけだが、2007年に米「タイム誌」で「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた彼女の理論をご紹介して、身近にある「見える世界」「見えない世界」についてお話した。「西方極楽浄土」などといえば、「彼岸」は「遠く」に感じてしまうが、法華経本門に説かれた真の宇宙の姿は、この娑婆の中、私たちの身近に、シャワーカーテンで仕切られてこちらから見えないだけだが、そこに私たちにとっては「知覚」できない世界がある。
 私たち人間が考える「死後の世界」や「霊の赴く先」が多次元であると言い切るのは乱暴だが、通常「知覚」はできない世界が身近にあることには間違いない。そして、仏教では、その見えない世界と見せる世界は、離ればなれに、何ら影響を受けずに存在していると考えるのではなく、相互に関係していると考える。
 こうしたことを加味して、「霊障(?)」のようなことに対して苦しんでいる人、悩んでいる人に、佛立信徒は何を伝えられ、その人をどのように助けられるか考えていただいた。佛立信徒ならば、世間の人の考えるものではなく、本当の仏教徒・佛立信徒宗ならでは考え方、捉え方、見方、乗り越え方、薬、処方を知らなければならない。そこで、いくつか妙深寺の出来事・ご奉公の実例を挙げながら御法門させていただいた。「ユングのオカルトの心理学」なども引用した。この本とこれらのユングの論文については様々な意見があるが、深層心理学者である彼から見た、非常に興味深い「実例」が載せられている。
 さてさて、13時30分から妙深寺の評議委員会。慌ただしいな。それにしても、あまりにも温かくなって、やはり本堂側、桜から見れば北側から、咲いてしまった。今年も桜が咲く。

1 件のコメント:

totoyo さんのコメント...

 有難う御座います、法正寺の豊島です、先日は誠に有難う御座いました、考える所があり暫く拝見しておりませんでした。
 本日拝見すると、御法門の記述に「ワープする宇宙」が引用されており驚きました。
 私はこの本を一昨年の秋に当山吉村御導師よりお薦め頂き拝読し「仏様のお悟りの端緒の科学が漸く辿り着いた」と感じました。 別に少し解り易いNHK出版の「リサ・ランドールー異次元は存在する」を読み、やっと妻に説明することが出来ました。
 またご連絡いたします。

今年もいよいよ大詰めですー

いよいよ「今年最後」のご奉公が続き、「よいお年を」というご挨拶をさせていただくようになりました。 今年最後の教区御講を終えた日曜日の夕方、横浜ランドマークタワーのスタジオで白井貴子さんをゲストにお迎えしてラジオの収録を行いました。ずっと聴いていたいほど大切なお話が盛りだくさん。 ...