それこそ、私たち妙深寺の本堂にまします御法さま、御本尊さまが、どれほど尊く、御力を持っておられるかの証のように思う。明らかに、桜からすると北側、陰になっている方から咲くのだから。
今日は朝から雨が降り出していた。予報では10時から12時までが雨。案の定というか予報どおりというか、雨がパラパラ、いや風を受けてきつく降っていた。
しかし、最初はバタバタしたものの、春季総回向がはじまるとカラッと快晴。素晴らしいお天気になった。昨日に比べると12°も気温が下がると言っていたが、もう温かい。春だなぁ。昨日、お祖師さまの御尊像の御綿をお取りし、おかとう(お祖師さまの御首まわりにお掛けする布・絹)を二重から一重にさせていただいたので、また寒くなったらどうしようかと思っていたのだが、やはり今年は寒さの山は越したようだ。
妙深寺の総回向は例年1000名前後のお参詣がある。今日は、出だしが雨だったのでどうだろうか。本堂はいっぱいだったが。ご回向や墓園についての相談所を作って、御講師が一人張り付いてご奉公した。ご相談を受けたということ。担当者に聞いてみると、あるご信者は遠くに墓地のある方で、高齢になった今、子どもに引き継ぐにしても通うにしても、どのようにしたらいいだろうかと悩んでいると。そうしたご相談をお受けするのがこのご奉公の目的だったので、とにかくお話が聞けてよかったと思う。
総回向の御法門は、先日来ご相談を受けることの多かった「霊障」というか、誰かが亡くなったことから始まった家族に起きてきた不可思議な「現象」についてお話をさせていただいた。仏教・本門佛立宗では、「霊障」などと大きな声で言うことはない。しかし、当たり前だが全面的に否定することなどあり得ない。
見える世界、見えない世界、それはハーバード大学物理学教授、リサ・ランドールの示した多次元構造にも似ている。今日は、ほんの少しだけだが、2007年に米「タイム誌」で「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた彼女の理論をご紹介して、身近にある「見える世界」「見えない世界」についてお話した。「西方極楽浄土」などといえば、「彼岸」は「遠く」に感じてしまうが、法華経本門に説かれた真の宇宙の姿は、この娑婆の中、私たちの身近に、シャワーカーテンで仕切られてこちらから見えないだけだが、そこに私たちにとっては「知覚」できない世界がある。
私たち人間が考える「死後の世界」や「霊の赴く先」が多次元であると言い切るのは乱暴だが、通常「知覚」はできない世界が身近にあることには間違いない。そして、仏教では、その見えない世界と見せる世界は、離ればなれに、何ら影響を受けずに存在していると考えるのではなく、相互に関係していると考える。
こうしたことを加味して、「霊障(?)」のようなことに対して苦しんでいる人、悩んでいる人に、佛立信徒は何を伝えられ、その人をどのように助けられるか考えていただいた。佛立信徒ならば、世間の人の考えるものではなく、本当の仏教徒・佛立信徒宗ならでは考え方、捉え方、見方、乗り越え方、薬、処方を知らなければならない。そこで、いくつか妙深寺の出来事・ご奉公の実例を挙げながら御法門させていただいた。「ユングのオカルトの心理学」なども引用した。この本とこれらのユングの論文については様々な意見があるが、深層心理学者である彼から見た、非常に興味深い「実例」が載せられている。
さてさて、13時30分から妙深寺の評議委員会。慌ただしいな。それにしても、あまりにも温かくなって、やはり本堂側、桜から見れば北側から、咲いてしまった。今年も桜が咲く。
1 件のコメント:
有難う御座います、法正寺の豊島です、先日は誠に有難う御座いました、考える所があり暫く拝見しておりませんでした。
本日拝見すると、御法門の記述に「ワープする宇宙」が引用されており驚きました。
私はこの本を一昨年の秋に当山吉村御導師よりお薦め頂き拝読し「仏様のお悟りの端緒の科学が漸く辿り着いた」と感じました。 別に少し解り易いNHK出版の「リサ・ランドールー異次元は存在する」を読み、やっと妻に説明することが出来ました。
またご連絡いたします。
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