2013年4月11日木曜日

日本のモーニング・グローリー

今朝は、北朝鮮のミサイル発射についての対応と、F1で起きている放射能汚染水の漏洩、東電の破綻した汚染水対策が明るみになったという話題がテレビから流れてくる。

別々の問題ではない。

電力が失われただけで、膨大な燃料棒すら制御できなくなる原子力発電所。これが日本のいたるところにある。

日本の光と影。

半世紀に及ぶ一党支配がもたらした政官業癒着の象徴。ダムや空港より恐ろしい。

ブラックボックス化していた巨大な権力に、突如「民主的プロセス」などが持ち込まれたら組織はもたなくなる。誰もいなくなる。権力者は霧散し、無責任な、思考停止の、対症療法に終始した、抜本的な対策の選択できない状態となる。現在の東電や原子力行政はそのような状態ではないだろうか。

今日で東日本大震災から2年と1ヶ月。ご命日に当たる方が2万人近くおられ、そのご家族は数十万人に上る。避難生活を余儀なくされている方々も約30万人おられる。特に、福島県の方々の無念さは、はかりしれない。

にもかかわらず、この段階で福島第一原発の配電盤は簡易なもので、小動物が入って停電になるとバックアップもないことが判明した。冗談としか思えない。

困難な仕事であることは間違いないが、あまりにも、ずさんではないか。日本の、叡智が集まって対応しているのではないのか。そうではないのだ。

しかも、現在の政府や与党の大半は、原子力政策を推進してきた勢力を基盤としている。少なくとも、「原子力発電」という巨大な利権を育む巨大な経済団体と近しい政党や政治家が、現在の政府であり与党である。彼らがこれらの問題に正面から切り込めるとは思えない。

相反し、矛盾した問題。保守という枠組みすら信じられない政治の実態。

このような統治構造と現状の中で、北朝鮮によるミサイル発射予告があり、緊張が高まっている。

このまま発射に至るとは思えないが、もし北朝鮮が本気で戦争という政治手段を選択する時、世界第3位、54基の原発を持つ日本国の安全保障は成立するだろうか。大きなミサイルを使わずとも、サイバーテロと同じようなレベル、ほんの数人のテロ集団でこの国を大混乱に陥れることが可能となってしまうではないか。

今月7日、ようやく自衛隊が原発を警護する法案が国会に提出された。この国では、全てこの程度で進んでゆく。まだ、自衛隊による警護もないのだ。まだ、トラックの荷台の上に設置された簡易の配電盤のままなのだ。

国民の生命と財産を守る。日本国の自主独立を堅持し、日本人としての自信と誇りを持つ。この命題が、はるかに遠く、淡く、脆く感じられてならない。人物が見当たらない。

昨日、飛行機から見た空。大満足。日本のモーニング・グローリーみたいに、雲のロールが見えた。雲の海、大好き。美しい世界。

これから陸前高田に入ります。

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