2019年5月1日水曜日

「崩れない自分」










「崩れない自分を」


ありがとうございます。


平成天皇が御退位、新天皇陛下が御即位。改元が実施されて令和元年となりました。名実共に新しい時代の到来です。


国民に寄り添い、平和を願い続けられた上皇と上皇后陛下の御心に感動を覚えた時代の節目でした。それぞれが自分の人生の年月に重ね、昭和や平成、新しい令和に思いを馳せていたのではないでしょうか。


新たに迎える「令和」は「衝撃の時代」とも言える、劇的な変化に直面する時代になると想像しています。食糧問題、エネルギー問題、気候危機、雇用や年金や医療や介護の問題など、山積していた課題が噴出し、それを天災や人災が加速させるでしょう。日本のハイパーインフレや円安、世界恐慌にも一応の備えが必要だと思います。


私は昭和44(1969)年に生まれましたので、昭和の終わった昭和64年、平成元年(1989)が成人式、そして、令和を迎えた本年(2019)に50才となりました。


昭和で20年間、平成で30年間。私なりに振り返ると、昭和は子どもの頃や青春時代の明るい思い出、平成は肌で感じた厳しい時代、混乱の時代だったと感じています。


ユニクロ(ファーストリテイリング)やソフトバンク等の巨大企業もありますが、平成の30年間に生まれた日本の世界的企業は極めて少ないといいます。この2社も昭和で培った日本の経済力、内需を基盤にしているとのことで「平成に誕生した国際企業」と呼べるか疑問であるといいます。


平成初期から末期を比較したデータを見ると、世界経済に占める日本のGDPの割合は3分の1に減少、国際競争力ランキングは1位から25位へ転落、世界のトップ企業50社のうち32社を占めていた日本企業は現在トヨタ自動車の1社のみとなりました。残念ながら経済的には国際舞台における日本の存在感は薄まる一方でした。


理由は様々に挙げられていますが、最も的を射ている分析は「変革への対応が得意だった日本人が変革を得意としなくなった」ということのようです。開導聖人がご指摘の「因循」「頑固」「懈怠」「不養生」でしょうか。


では、令和はどうなるか。


「衝撃の時代」と申しましたが、問われるのは何があっても「崩れない自分。」だと思います。これはご信心でこそ培われる強さです。


「清風のわすれかたみとも申べき御抄」「悪縁用心抄」と題する御指南があります。


「今の信者の上にては王難もなし、諸宗の難、耶蘇、余門派の難でもなし。自門の中の法義の難でもなし。ただ己が身の置き所、浪風もなき世渡りの為に信行を忘れて、今日の名利に神(たまし)ひをすい食はれて、信心は後まはし、まず身の上とて又六道に堕ぬらん。」


「今は、外国と戦争があるわけでもない、国内に内乱が続いている国でもない。他の宗派やキリスト教や門流との対立や対決による法難があるわけでもなく、宗門の中に法義の対立があるわけでもない。ただ、自分自身の在り方が問われているのです。ある程度穏やかな世渡りのためにご信心を忘れて目先の損得、地位や名誉に心や魂を奪われて、ご信心を後回しにしていたらまた六道の中、悪循環に迷い混むだろう。」


「何時しれぬ、無常の身して、去年のことをいひ出しては悔み、来年のことをいひて鬼に笑われ、唯々の己が心をさだめかねて、我信心をわすれ世間の信心もなき迷ひの人の了簡に、この信者が諭されて、知らず知らず謗法人の家来となりて、一生をいたづらになすもの十方土の土の如し。」


新しい時代「何があっても崩れない自分」で生きてゆきましょう。ご信心こそ心の礎だと信じております。


令和元年5月1日

役中テキスト「班長さん、ありがとうございます。」

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