2019年5月18日土曜日

サンマリノ共和国にて




















サンマリノ共和国は午前4時を過ぎました。


まだ写真の整理も出来ておりませんが、サンマリノ共和国に於ける公式行事のすべてが無事に終了いたしました。


本門佛立宗のご講有をサンマリノ共和国の国家元首が国会議場でお迎えになるという、大変に厳粛な式典でした。


エイブラハム・リンカーンの胸像が置かれた由緒あるサンマリノ共和国の国会議場。


そう、リンカーンの有名な「人民の、人民による、人民のための政治」という言葉、その共和国としての理想は、サンマリノをモデルとしたものでした。


長い歴史の中でサンマリノ共和国はリンカーンから届いた手紙を大切にしています。


その国会議場の中で、ポデスキ文化大臣に促されるまま着席し、厳粛な式典の中で国家元首が歓迎の言葉を述べられました。


第二次世界大戦の時、サンマリノ共和国はイタリアから10万人の避難民を受け容れました。国家の規模からしてあり得ない規模の人数です。


しかし、サンマリノの人びとは国民全員が食べるものを3分の1に減らしてこの方々を受け入れようと決議したのでした。


そこには幼い頃のフェデリコ・フェリーニ監督もいました。


平和を保持すること、それを貫くことの困難さを知っているサンマリノだからこそ、京都佛立ミュージアム「トランクの中の日本 戦争、平和、そして仏教」展に共感し、ここまで友好が深まったことを表明くださいました。


ご講有 髙須日良上人から2人の執政官に対して感謝状が贈呈されました。


「感謝状

ニコラ・セルバ閣下

ミケレ・ムラトーリ閣下


終戦七十周年の節目にあたり、貴国は原爆投下直後に撮影された少年の写真を中心とした京都佛立ミュージアム『トランクの中の日本 戦争、平和、そして仏教』展に対し、当初から惜しみない協力を与え てくださいました。同国での2度に及ぶ写真展の開催はその最たるものです。貴国と私たちが掲げた平和のメッセージはローマ法王をも突き動かし、戦争がもたらすものを多くの人びとに知らしめることとなりました。

ここに人類の平和を希求する一人の宗教者として心から貴国に対し感謝の意を表します。

ノートルダム寺院の火災、スリランカの同時多発テロなど世界各地で戦争やテロが続いています。私たちは何としても憎悪の連鎖を断ち切らなければなりません。

平和の国・サンマリノと唯一の被爆国であるわが国がさらに友好を深め、世界の恒久平和に貢献することを切望します。

願わくはこの功徳を以て普く一切に及ぼし、我等と衆生と皆共に仏道を成ぜんことを。

本門八品所顕上行所伝本因下種の南無妙法蓮華経

二〇一九年五月十七日

本門佛立宗 第二十六世講有 大僧正 髙須日良」


その後、国会議事堂の1階の写真展の会場へと移動し、2度目となる「トランクの中の日本 戦争、平和、そして仏教」展のテープカットが行われました。


今回の写真展のサブタイトルは「NAGASAKI Beyond From San Marino」。これはJAGDA長崎が掲げていた「長崎を越えて」というテーマに「サンマリノから」という言葉を添えたものです。JAGDA長崎さまにご協力いただきました。ありがとうございます。


“NAGASAKI Beyond From San Marino”


「国を越えて、民族を越えて、宗教を越えて、憎しみを越えて、

ただひたすらに平和を願う。

長崎、そしてサンマリノから、世界へ。」


RTVのカメラクルーが取材に訪れており、髙須日良上人にインタビューしました。


5月17日から7月14日までサンマリノ共和国国会議事堂1階で開催されます。


日本では佛立アンバサダーのコレイア御導師が国内各寺院を激励しながら巡回くださっており、イタリア・サンマリノではご講有がお出ましになってご奉公くださっております。


本当に、尊いこと、約束されていたかのようにありがたいことでした。


ありがとうございます。

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