ありがとうございます。
令和6年の最終月を迎えました。当たり前のことですが、今年も一年が終わろうとしております。
11月、妙深寺は仏陀の生まれたネパールの首都・カトマンズに親会場を開設しました。九年前、ネパール大地震の支援活動中に小原旭くんが亡くなりました。絶望的な出来事で一縷の希望も見えない状況でした。しかし、小原家のご両親、ご家族、小原日諭御導師のご理解とお力添えをいただき、断固たる決意をもって、旭くんの命を輝かせる道、つまり撤退ではなく、前進することを選びました。
あれから9年。何もなかった、ただの一人も上行所伝の御題目を知らない、唱えたこともない国で、ご信心する方が着実に増えてきました。難しいことは分からなくても、歴史は短くても、南無妙法蓮華経と御題目を唱えて、現証の御利益をいただく方々が多くいます。大変にありがたく、葬式仏教でもなく、新興宗教でもない、本物、生きた仏教の証明です。
「御利益は初心にあり」
佛立開導日扇聖人は常々に御指南されています。初心の信心こそが御利益の源です。
日本であろうと、ネパールやスリランカ、世界中どこであっても、御題目をいただいたからには、御法門を尊く敬い、素直正直に、御題目を唱え、ご奉公に励んでいたならば、必ず現証の御利益を頂戴します。絶対です。
「御利益は初心に限る。清風もこの初心こそ御師匠なれ」
開導聖人のお師匠さまはご自身の「初心」であるとお示しです。
「信心増進と申すは初心の正直のところにかへるが信心増進と申すなり」
私たちは毎日「信心増進」と言上、ご祈願しています。その本当の意味は初心の正直なところに「帰る」ことだと開導聖人はお示しです。前に進むというより原点に立ち返ることです。つまり、入信したての頃や御利益を頂戴して感激した時に帰ることです。
今年から唱和していただいている妙深寺信徒の「祈りと誓い」は「無常」を肝に銘じ、だからこそ、一日一日を大切に、積極果敢なご奉公に努め励む大事を確認するものです。ここに佛立信行の基本、骨格、大切なことは全て含まれています。中でも「強く、明るく、楽しんで」は絶対に欠かせない心がけです。
一年を締めくくり、新しい年を迎える前に、つくづく「歓喜」「随喜」「感謝」「感動」の大事を確認し、噛み締めましょう。これらは仏陀釈尊が法華経に示された信者の姿です。
「諸の疑惑なく、心に大歓喜を生じて、自ら当に作仏すべしと知れ」
「我等今日仏の音教を聞いて歓喜踊躍して未曾有なることを得たり」
「貧人、此の珠を見て其の心大に歓喜し」
これらのお経文を拝見してお祖師さまは、
「所謂末法に入つて此の珠とは南無妙法蓮華経なり。貧人とは日本国の一切衆生なり。
此の題目を信じ奉る者は心大歓喜せり。」
とお示しです。「心大歓喜」。これがご信心の大目標であり、修行なのです。
信心とは随喜、感動、歓喜、感謝。感動のないご信心はありません。感謝と感動がない信心はニセモノです。信心を所作振る舞いに表すということは「感謝」と「感動」を顔と言葉と行動に表すということです。
みんなで、踊り上がるほどの感激を胸に、ご奉公させていただきましょう。
「うれしさ、身にも心にも余りて置き所なし。歓喜踊躍これなり。捨身決定して励むべき也」
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