2016年5月2日月曜日

「班長さん、ありがとうございます。」 妙深寺 役中テキスト 平成28年5月 号

ありがとうございます。

門祖会、初代日博上人御五十回忌法要は、皆さまの心を一つにしたご奉公によって素晴らしいものとなりました。心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

記念品として制作された図録の配布につきまして、漏れの無いようにお願いいたします。

日博上人のご生涯はお手本であり、私たちの誇りです。

若葉教区の斎藤美津子さんや泉 千恵子さんのお話に、日博上人がハンセン病の方々へ慰問を続けておられたことが紹介されています。けた違いの慈悲心、菩薩行の実践に胸打たれない者はおりません。本当に有難いです。
一人でも多くの方々にお読みいただきたいと思います。どうか、よろしくお願いいたします。

法要の翌日からネパールへ第七次支援活動のために行って参りました。昨年四月二十五日に発生した巨大地震で、約一万人の方が亡くなりました。一つの節目として一周忌法要や小原旭くんの納骨式を奉修して参りました。

彼の地には、コレイア清行師のお教化によって、すでに百名近くのご信者方が誕生しました。まだ歳の若い青年ばかりですが、みんな一生懸命ご奉公してくれています。

ネパールにはヒンドゥー教やチベットのラマ教など、古くから土着の信仰が入り乱れています。そこで上行所伝の御題目が弘まるということは容易なことではありません。

まず、支援活動を通じて共に汗を流し、彼らはその経過の中で御題目をお唱えしはじめました。情熱や確信に満ちたご信心のお話。力強いお折伏。彼らは支援活動を行う中でお互いを尊敬し合うようになり、御題目をお唱えしてポジティブ(前向き)なエネルギーを実体感し、自分を苦しめてきたネガティブ(罪障)なエネルギーから解放されたのを実感したと言います。

すごいことです。これこそ全世界共通の御題目の御力、佛立信心の凄さ、お教化の在り方です。宗論問答無益なり。宗教論争や議論を何時間してみても、多くの場合は何も得られません。まずは御題目をお唱えしてもらう、そのためにお寺にお参りしてもらう。御講師に会っていただいて、一緒にお看経していただく。

お看経は、頭でするものではなく、心で感じるものです。口から唱え出た御題目が、心に染みわたり、世界に広がってゆきます。

これを感じていただきたい。あまりにも頭でっかちな生活を続けていると、感覚が麻痺をして、疲れたり迷ったりするだけのいらぬ知恵や知識が邪魔をして、万能薬のような御題目の御力に気づけません。

また、ネパールでお教化となった純粋な青年たちも、これからが大切です。初心のご信心のままでいることはとても難しいものです。

ご信心に出会えたことを喜んでいるからこそ、彼らは本門佛立宗の教えについてもっと学びたいと言います。当然の気持ちです。

しかし、佛立信心の最も大切なところが、入信したばかりの純粋な気持ち、その状態、御題目だけを信じ唱えて、我も唱え、人にも勧める菩薩行にあることを、忘れてもらいたくないと思っています。

御教歌
「願はくはちゑなき子等にちゑつけず
信のちゝにて そだてあげなん」

歴史や文化、宗教の相違があるからこそ、彼らに教えたいことがたくさんあります。しかし、頭でっかちにはなって欲しくない。

未知の海外弘通、その最前線で感じること。佛立信心は仏教の中の仏教であり、人類の希望です。

国内も海外も、初心のご信心で御利益を顕し、ご奉公成就いたしましょう。

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