2016年5月22日日曜日

象たちの息遣い

スリランカの在家を代表し、代々仏歯を管理する役職「ディアワダナ・ニラメ」を継承しているニランガ・プラディープ・ダーラ・バンダーラ氏が待っていてくださっていました。

仏歯を護持する部屋の部屋の鍵は、3人だけが持っているとのこと。

一人は昨日お会いしたマハーナーヤカ師、もう一人はアスギリ派の高僧、そして最後の一人が在家を代表するニランガ氏。

まだお若いですが、1815年3月8日から代々この役職を受け継ぐ家系で、第19代として選挙で選ばれたそうです。

キャンディ時代の終焉、英国統治では仏歯をどのようにするか最大の懸案だったのですね。

今日はヴェサックの行列が出発する前に、彼と面談しました。

同じ年代ということもあり、とても気さくにお話することが出来ました。

応接間から特別な扉を抜け、細い細い階段を上って仏歯を護持する部屋に入れていただきました。

インドネシアの大使次官、台湾の代表者のグループも加わり、巨大な象の上に奉戴された仏舎利の行列を見ました。

法華経には「舎利を用ひじ」とあり、舎利よりも尊崇すべきものがあることを教えてくださっております。

仏歯、仏舎利、大変に尊いものです。

しかし、同時にずっと続いてきた歴史的な行事やバックボーンにある様々なことを拝見させていただいて、さらに普遍的な仏教のエッセンスをお伝えしてゆきたいと思いました。

その後、世界最古の仏教ミュージアムである仏歯寺の「The Museum of World Buddhism」を拝観させていただきました。

館長自ら丁寧に案内していただき、大変勉強になりました。

館長をはじめ、関係者の方から、この場所で本門佛立宗の特別企画展を開催したいと言っていただきました。

そのような機会がいただければ、ありがたいですー。

象たちの息遣いが、悠久の歴史を感じました。

ありがとうございます。

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