ヌワコット・ラスワ洪水災害について
ありがとうございます。
2026年8月28日午前9時(ネパール時間)、妙深寺ネパール別院担当・カドゥカ清地師が収集した情報と今後の対策についてご報告いたします。
< 被災状況概要 >
災害発生後、ネパール別院のあるヌワコット郡では広範囲に停電が発生。別院から最も近い被災地はヌワコット郡の郡都・行政中心地(District Headquarters)「ビドゥル」となる。この街を別名「トリスリ(Trishuli)」と言い、壊滅的土石流の発生した川の名前はヌワコットに入って「トリスリ(Trishuli)」川となる。
この街まで妙深寺ネパール別院から直線距離にして10キロ(道路では15キロ)。別院の横を通る道・カトマンズと中国(チベット)を結ぶ重要な幹線道路(Pasang Lhamu Highway:バサンナム・ハイウェイ)はカトマンズから被災地に物資を運ぶために大渋滞が発生している。
タパ清護師(兄弟5人:女4人、男1人=清護)の長姉がトリスリに住んでいるが、連絡が取れていない。
< 被災状況 >
死者:469名
本日までに発見された遺体の数です。
行方不明者:596名
現在もその数は増加しており、正確な被害状況については、まだ全容が把握できていません。10,000世帯以上が被災、1,545名が救助されています。
< インフラへの被害 >
貿易ルート・国境:この災害により、ジロング港(Gyirong Port)の施設が完全に破壊され、ネパールと中国を結ぶミテリ(友好)橋も流失しました。これにより、両国間の国境貿易が完全に停止しています。
道路・橋梁: 約40キロメートルの舗装道路と、少なくとも35本の通行可能な橋が完全に流失しました。これには、ガルチ・ヌワコット・ラッスワ・シャブルベシ道路回廊の一部も含まれています。
エネルギー:河川流域に位置する少なくとも12か所の水力発電所が甚大な被害を受け、電力供給・配電にも大きな影響が出ています。
被災した町:ヌワコットでは、河川沿いの商業地域を中心に広範囲にわたる建物や財産への被害が報告されています。特に、ビドゥル、デビガート、ベトラワティ、トリスリ・バザールなどで深刻な被害が確認されています。
中国当局からは、氷河湖の決壊がまだ完全には収まっておらず、湖に水や土砂が引き続き蓄積しているとの警告が出されています。今後3日以内に、再び大規模な鉄砲水が発生する可能性が非常に高いとのことです。
< ネパールHBSによる支援活動について >
本日(8月28日)、カドゥカ清地師とタマン清伴師がトリスリ市を訪問し、現地の状況を実際に確認する予定です。また、今後数日のうちに、私たちは再びHBSネパールの僧侶およびメンバーとともに被災地を訪問する予定です。
昨日から一部の社会団体も、食料、水、避難用物資、衣類、毛布、医薬品、そして懐中電灯やモバイルバッテリーなどの電気・照明用品といった、生活に必要な物資の収集・配布を開始しています。
私たちHBS Nepal・妙深寺ネパール別院教講は、現地の住民の方々と直接お会いして、特に支援を必要としている最も弱い立場にある方々への支援チームを結成し、地域の皆さまと協力しながら救援活動を行っていきたいと考えています。
ネパールに別院を擁する妙深寺は、「ネパール大規模土石流・洪水災害 緊急支援室」を設立し、義援金の勧募と支援活動の推進をはかります。
HBS NEPAL(妙深寺ネパール別院)支援活動
2026年ネパール大規模土石流・洪水災害 緊急支援
妙深寺の寺務所、玄関の募金箱にて受付。もしくは下記の振込。
振込先:三菱UFJ銀行
新横浜支店(店番215)普通預金
口座番号:0272810
口座名:妙深寺 / HBS NETWORK
< 付記:現在進行中の行政機関の対応 >
ラスワ郡およびヌワコット郡で発生した大規模な鉄砲水災害に対する救援・復旧活動は、現在、大規模な体制で進められています。これらの対応は、国家災害リスク削減・管理庁(NDRRMA)が中心となり、バレン・シャー首相による緊急指示のもとで実施されています。
空・陸からの捜索・救助活動
ヘリコプターによる救助活動:
政府は、13機の救助用ヘリコプター(ネパール陸軍のMI-17型ヘリコプターおよび民間運航会社のヘリコプター)を動員しています。高台などに取り残された被災者を空路で救出し、カトマンズの緊急医療施設へ直接搬送しています。
専門救助チーム:
ネパール陸軍、武装警察隊、ネパール警察から数千人の隊員が動員されています。さらに、捜索犬やドローンも投入され、一部地域では最大1.5メートルにも達する厚い泥の中を捜索し、現在も行方が分からない1,400人以上の捜索を続けています。
橋梁の復旧と交通網の再接続:
道路局は直ちに技術チームを派遣し、流失・破壊された35か所以上の橋や渡河地点に代わる仮設ベイリー橋の設置を開始しています。これにより、陸上からのアクセスと地域間の交通の早期復旧を目指しています。
人道支援物資の配布
国際的な人道支援団体や国内の支援団体も1万世帯を超える避難・被災世帯に向けて、緊急支援物資の搬送・配布を急いでいます。
ネパール陸軍:
ネパール陸軍はすでに、8トンの緊急救援物資を空輸しラスワ郡へ直接届けています。
国際連合(国連):
国連は、中央緊急対応基金(CERF)から200万米ドルを直ちに拠出し、被災者のための緊急の避難所、医薬品、安全な飲料水の確保を支援しています。
国際・国内の人道支援団体:
オックスファム(Oxfam)、ワールド・ビジョン・インターナショナル・ネパール(World Vision International Nepal)、ネパール赤十字社(Nepal Red Cross Society)などの団体も支援活動を行っています。
これらの団体は、汚染された水道・給水システムによる水系感染症の拡大を防ぐため、浄水用品、衛生用品、乳幼児向け支援キット、緊急用テントなどを被災地へ配布しています。



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