2007年7月1日日曜日

内に智慧の弟子あり 外に清浄の檀越あり

 スリランカから清顕と清翔が無事に帰ってきた。御祈願をしてくださった方々に心から御礼を言いたい。
 今回のスリランカご奉公は、福岡御導師の随伴だったのだが、現地では各グループが活発にご弘通ご奉公を展開しており、教務のご奉公を待ちこがれていたから二手に分かれてのご奉公になったという。
 福岡御導師とご一緒するご奉公は僅か二回程度で、後は清顕と清翔でご奉公したというのだから、私もびっくりした。キチンと英語で言上できるだろうか、御法門・お折伏は出来るのだろうかと心配していたのだが、杞憂に終わった。清顕には、前回連れて行った際に自分の体験談をお話ししてみなさいということで英語でのスピーチをさせたのだが、今回も臆することなくご奉公できたという。本当によかった。
 スリランカには立派なオーガナイザーとしてのリーダーがいる。その方々のご信心前は大変なもので、心優しく、お折伏も強く、低姿勢。あの方々が一緒であれば清顕も清翔も大丈夫だろうと思っていたのだが、その通りになったようだ。有難かった。
 清顕にとっては貴重な体験になった。こういうご弘通の最前線での体験が、彼をまた一回りも二回りも大きくするだろう。言葉もなかなか通じないという環境で、御題目の尊さを伝える。それが大事なのだ。そういうユニバースなご信心、誰もが御利益、サインを感得できるのが御題目のご信心なのだから。
 我が弟子ながら、清顕は御法さまからいただいた教務だと思っている。彼は青山学院大学の大学生として、前途洋々の青年だった。親戚に教務さんがいるわけでもなく、ただ御利益を感得して教務への道を選択した。その清顕が得度を決意した現証の御利益は、私も目の当たりにしたのだが本当に妙不可思議の極みと言って良い御利益であり、清顕は御法さまから得度を勧めていただいたのだと思ったものだ。清顕の得度式には涙が出て止まらなかった。
 その清顕が、インドやスリランカのご奉公に行かせていただくようになって何度目になるだろうか。横浜妙深寺でも受持をいただいて、ご信者一人一人に丁寧にご奉公をしてくれている。何より、ハートの熱い、ご信心が顔や身体から湧き出てくるような教務。純粋なまま、大事に、ご弘通の大きな器として育てたいと思っている。
 アメリカ横断のご奉公の時、清顕はまだ大学生だった。スリランカの津波被害の支援活動に行かせた時も、髪の毛がボーボーの今時の若者だった。
 それが今や教務として、スリランカのご信者さん、あるいはご信者さんでは無い方とお話をし、教導し、ご奉公している。感慨無量とはこのことだ。

 今回のスリランカでは、ご信者さん一人一人のお宅を巡回してお看経をし、お話をするお助行が中心のご奉公だった。
 私も何度かこのブログに写真を載せさせてもらったが、やはりお助行は最高である。ご自宅の御宝前の前で撮ってくれている記念写真には、立派な清顕の姿があった。子どもたちの手を握り、ご家族とも打ち解け合って笑顔を見せてくれているのには、本当に感激する。暖かく、有難い写真だ。
 それにしても、ご信心とは素晴らしいもので、こうして世界中の人と一瞬にしてつながる。結ばれる。
 しかも、度胸の無い私たちでも、御法さまに背中を押していただきながらご奉公が出来るのだ。引っ込み思案、気むずかしい人、いろいろな人がご信心に出会うわけだが、御題目をしっかりとお唱えしていると、そうした性格や性質も変わっていって、まさに「ご弘通の器」へと変身できる。有難いと思う。
 「内に智慧の弟子あり 外に清浄の檀越あり」との教えがある。
 私はこの「内に智慧の弟子あり 外に清浄の檀越あり」という言葉を噛みしめている。妙深寺も教務さんもご信者さんも、本当に素晴らしく、今や光り輝いている。菩薩の集い、菩薩の会話、菩薩の絆。内側を見てみると「智慧の弟子」がいる。「智慧」といっても、頭が良いとかそういうことではない。「智慧」とは「信心」のことである。信心の強い弟子がいる。
 「外には清浄の檀越あり」の「檀越」は、「ご信者」のことである。外に目を転じても、素晴らしい、純粋なご信者さんが、御法さまを、ご信心を守ってくださっている。
 末法は、ご信心をすることが簡単ではない。いろいろな怨嫉もあるし、障害もある。だからこそ、弟子檀那(教務とご信者)の異体同心の絆、輪が欠かせない。
 こうして、妙深寺にも、遠くスリランカにも、「内に智慧の弟子あり 外に清浄の檀越あり」と胸を張って言えることが有難いではないか。
 さぁ、これから月始総講である。

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