終戦から70年ー。
NHKスペシャル「70年目の戦争と平和」シリーズは、どの番組も素晴らしく、一人でも多くの方々に観ていただきたいと思えるものばかりです。
http://www6.nhk.or.jp/special/sp/
京都佛立ミュージアムの会議で、終戦70年について話し合ったのは2年近く前のことだったと思います。
まず最初に話をしたのは、NHKが進めてきた「戦争証言アーカイブス」の素晴らしさ。
国営放送だからこそ、戦争の事実を、実体験を、証言として積み重ね、現代に、未来に、伝えてゆこうとするプロジェクト。
1000名を超える戦争体験者の証言は、真実を、静かに、圧倒的な力で、伝えています。
http://www.nhk.or.jp/shogenarchives/
いろいろな会議を経て、宗門でも「戦争の記憶」という貴重な証言集が完成しました。
http://honmon-butsuryushu.or.jp/pg/70th/
京都佛立ミュージアムでは「トランクの中の日本 戦争、平和、そして仏教」を開催。
終戦から70年。
世界戦争という人類最大の災禍に対して、「ハチドリのひとしずく」ではありますが、戦争の真実を後世に伝える取り組みとして、ご奉公させていただき、有難く思っています。
NHKスペシャルは、すでに再放送すら終わってしまった番組もありますが、終戦70年の特別企画は間違いなく秀逸で、私はすべて録画予約をして、少しずつ見るようにしています。
「カラーでみる太平洋戦争 〜3年8か月・日本人の記録〜」
「女たちの太平洋戦争 〜従軍看護婦 激戦地の記録〜」
「密室の戦争 〜発掘・日本人捕虜の肉声〜」
「憎しみはこうして激化した 〜戦争とプロパカンダ〜」
「あの日、僕らは戦場で 〜少年兵の告白〜」
「特攻 〜なぜ拡大したのか〜」
「きのこ雲の下で何が起きていたのか」
「"あの子"を訪ねて ~長崎・山里小学校 被爆者の70年~」
「"終戦" ~知られざる7日間〜」
特に、「きのこ雲の下で何が起きていたのか」を観て、広島原爆資料館の入り口からほど近い左側にある写真、原爆投下後、わずか3時間後に撮られた写真が、最新のCG技術によって動き出した映像を観た時には、涙が溢れ、おぞましさに鳥肌が立ち、自分の認識の甘さを思い知りました。
黒焦げの赤ちゃんを抱きかかえる少女。
赤ちゃんを揺すりながら叫んでいる声は、再現とはいえ、まだ耳に残っています。
実際に、その現場にいて、その光景、その声を聞いていた女性のインタビューもありました。
その女性は、あの地獄のような体験は、自分が生きている間は消えない、死ぬまで持ってゆく、と言っておられました。
NHKの宣伝マンではないけれど、本当に、こういうテーマを取り上げておられるチームは素晴らしい方々ばかりで、この夏、是非ご覧いただきたい番組なのです。
是非。
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