沢田さんのお見送りのご奉公、昨夜から今朝にかけて、無事に勤めさせていただきました。
今は、静岡県清水市の清啓寺に向かっています。
至らない私ですが、大切なご信者さま何人かから、遺言書をお預かりしています。
もちろん、私個人に対してではなく、御法さまをいただく妙深寺、それこそ「法人」をお預かりする代表者、住職としてお預かりしているものです。
それぞれ、命そのもの、ご一生をお預かりしていることと同じで、どれだけの想いを込めてお申し出いただいているのか、想像するだけでも大変な責任で胸がいっぱいになります。
支え合う教区のご信者さま、行政書士の先生のお力添えがあり、公証役場からいただかれた公正証書などとともに、このとてつもない信頼に応えられるように、精一杯のご奉公をさせていただこうと思っております。
沢田さんは、奥さまを亡くされ、ご自宅の土地や建物を処分されました。ご病気もあり、お一人で施設に入られました。
「妙深寺に、住職に、一切を任せる」
そのようなお申し出をいただきましたが、私にはどうしていいか分からず、それを教区の皆さま、特に実の親にもこれほどの介護や看護は出来ないと思えるほど、妙子さん、正夫さん、川上家の皆さん、畠山さんにお世話になり、今日を迎えました。
何度か、危篤になられたこともありました。しかし、みんなのまごころで、現証の御利益を見せてくださり、何度も奇跡の復活をしてくれました。
振り返ると、天涯孤独の晩年のはずが、晩年もこんなに大勢の人に囲まれて、お通夜もお葬式も大変な参列者で、83才の生涯を終えられ寂光へとお帰りになりました。
ご遺言を尊び、妙深寺と私が弔主としてご奉公させていただきましたが、受持の信仰師や川上家の皆さん、教区の皆さまのご奉公があってこその告別式でした。
沢田さんのご信心、信頼に応えられるように、これからも妙深寺は生きたお寺としてご奉公を続けて参ります。
個人としては馬鹿な人間でも、御法さまにおずがりして、日博上人や日爽上人が築いてくださった妙深寺の伝統をお護りして、何としても責任を果たしたいと思います。
そんな誓いを胸に、妙深寺を出発しました。
富士山は雲に隠れています。
初冠雪の姿、拝見したいと思います。
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