2015年6月28日日曜日

世界はどこも堅実ではない

フランス、そしてチュニジアとクウェートで、テロによる多数の死傷者が出ました。

中東のテロについてはイスラム国(IS)が犯行声明を出したとのこと。

ISはラマダン中のテロを呼びかけていたので、これに応えたということでしょうか。

チュニジアのスースの高級リゾートホテルを襲ったのは、学生であることが分かったようです。

武装した彼らは、海からボートで乗り込み、ビーチやプールで日光浴を楽しんでいた観光客に銃弾を浴びせました。

死者39名とのこと。

現地の映像を見ていると、テロとは最も遠くにいたはずの、いかにもリッチな、お年を召した大柄の女性が、水着のまま救護されていました。

ISにいる狂信者たちにとって、ラマダン中にリゾートで楽しんでいる人などは、異教徒であり、背信者であり、テロの標的に最もふさわしいと思っていたのでしょうか。

まさに、狂信者です。

信仰には、「正法正信」「正法邪信」「邪法正信」「邪法邪信」の4つのタイプがあります。

オウム真理教をはじめとするカルト宗教の事件から、「純粋な信仰者」の不幸を見てきたはずですし、信仰の自由といいながら「邪法」の恐ろしさも痛感してきたはずです。

兵器、戦力で、彼らの誤った信仰を正すことは難しい。

やはり、正しい法で、人の心を導くしかないと思います。

しかし、それが追いつかない。

ちょうど、このISという狂信的な人びとの起こした事件の一方で、同性婚が全米で解禁という最もリベラルな法判断がなされました。

み仏の説いたことを、真理、道理、法則、教えを、もっと、もっと、世界中に伝えなければならないと思っています。

そうでなければ、戦争やテロと、最も遠くにいたはずの人でも、あっという間に巻き込まれてしまうと思うのです。

後悔したくないから、努力したい。

古い仏陀の言葉です。

935 殺そうと争闘する人々を見よ。武器を執って打とうとしたことから恐怖が生じたのである。わたくしがぞっとしてそれを厭い離れたその衝撃を宣べよう。

936 水の少ないところにいる魚のように、人々が慄えているのを見て、また人々が相互に抗争しているのを見て、わたくしに恐怖が起った。

937 世界はどこも堅実ではない。どの方角でもすべて動揺している。わたくしは自分のよるべき住所を求めていたのであるが、すでに(死や苦しみに)とりつかれていないところを見つけなかった。

938 (生きとし生けるものは)終極においては違逆に会うのを見て、わたくしは不快になった。またわたくしはその心の中に見がたき煩悩の矢が潜んでいるのを見た。

今日は、畏れながら、四国、徳島・立正寺さまの開導会を勤めさせていただきます。

精一杯ご奉公させていただきます。

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