飛行機で花巻から伊丹まで。
時間がなく、今回も駆け抜けましたが、予定していたことを全て無事に完了いたしました。
最大の目的は「トランクの中の日本 〜戦争、平和、そして仏教〜」の特別展示としてお借りしていた貴重品の返却。
宮沢賢治さんが父・宮沢政次郎氏に書いた書簡二通、『注文の多い料理店』の初版本を、林風舎の宮澤和樹さまにお返しすることでした。
林風舎は、何と言っても賢治さんの全てが詰まった場所。
ホッと、ホッコリとしますー。
ここで、はじめて和樹さんにお会いした日のことを思い出しました。
あの時も、唐突なお願いをしました。
それでも、丁寧にお聞きくださり、そして賢治さんとお父さま、ご家族のお話を聞かせてくださいました。
林風舎の二階で、涙が浮かんだこと、今でも忘れられません。
あの日から、京都や、横浜や、東京、雪の降る花巻でも、和樹さまとゆっくり時間を過ごさせていただくようになりました。
感謝の想いでいっぱいです。
慌ただしくなりましたが、今回はイギリス海岸にも行くことが出来ました。
何度も何度も花巻に来ていますが、イギリス海岸に来るのは初めてでした。
そして、諦めようと思ったけれど、レンタカーで高速道路を走り、小岩井農場にも行きました。
賢治さんの『小岩井農場』という、長い長い詩を読んだだけでしたが、やっぱり行ってよかった。
木立の中を、馬車が走っているように感じましたし、小雪の舞い散る中、見事な桜を見ることも出来ました。
ほんの数分ではありましたが、それでもやはり「百聞は一見に如かず」です。
空気、空間、色や匂い、いろいろなものを、五感で感じる、受け止める。
空港から数分の、岩手県立花巻農業高等学校にも、立ち寄りました。
ほんの数分ですが、ありがたかったです。
東日本大震災から4年11ヶ月目を迎える2月11日を前に、被災した地域から遠く離れることは申し訳なく思いますが、週末から京都佛立ミュージアムで始まる「ハチドリのひとしずく展 2 原発×仏教」の展示に全力を傾けます。
ハチドリのように、それぞれが自分にできることを、精一杯するしかないから。
そして、明後日、12日には「トランクの中の日本 〜戦争、平和、そして仏教〜」の図録が到着します。
120ページにも及ぶ大型の図録となります。
著作権の関係で『トランクの中の日本』の文章を使わず、それに関連する部分を思いっきり書き下ろしました。
2月14日(日)からお配りできるようになります。
すでにたくさんのご予約をいただいているようで、本当にありがたいです。
一つの方向に向かって、回を重ねてゆきたいと思います。
ありがとうございます。
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