2016年2月7日日曜日

本当の果実

少し早く寝てしまったと思ったら真夜中に目が覚めてしまい、結局朝まで本を読んでしまいました。

やることが、たくさんあると思ってしまうのは、諦めが悪いのでしょうか。

仏教は、21世紀にこそ求められている思想であり、末法悪世という「時間」「環境」「人」を前提にすれば、信仰にまで昇華させなければ効力が半減し、その信仰はアクションとならなければならないという筋を、分かりやすく示すことは出来ないかと。

西欧の哲学者ルソーは『人間不平等起源論』の序文に「人間の全ての知識の中で最も有用でありながら最も進んでいないものは、人間に関する知識であるように私には思われる。」と書いています。

まさに、「人間に関する知識」を徹底的に説いているのが「仏教」であり、その教えは数千年間の臨床を経て最も豊富に蓄積された有益なデータ、メソッドがあり…。

インドのタゴール大学学長のバッタチャリヤ博士は「仏教は21世紀に重要な思想になるでしょう。」と言っておられたそうですが、未だそのように思っている人は少数に過ぎないでしょうし、どこか雑多にある論の片隅に置かれたままのように思います。

自分が、自分というものに気づくのが仏教です。

自分だと思っている自分が、自分ではないという。

朝参詣後、そう書いていたら、北朝鮮がミサイルを発射したという速報。

あぁ、仏教という希望。

「戦場において百万人に勝つよりも、唯だ一つの自己に克つ者こそ、じつに最上の勝利者である。自己にうち克つことは、他の人びとに勝つことよりもすぐれている。」

仏陀の肉声は、心に響く。

昨日の教区御講、65名ものお参詣で、本当に有難かった。

博くんのご宝前はキラキラと輝いて、部屋にはお参りくださった方々の熱気があふれていました。

31日間の寒参詣、博くんは1日も休むことなく東京から横浜の妙深寺まで遠い道のりをお参詣し、毎朝お寺のトイレをお掃除してくださっていました。

その姿を毎日見ていた松嶋教区長が、感動して皆さんにご披露くださいました。

全く「口だけ番長」ではないですね。

本当に、いろいろなことを乗り越えて、自己を知り、自己に目覚め、確固たる自己の中で生き直している、仏教の証明でもあります。

「家のトイレも掃除してよー」と貴子ちゃんに言われていると笑っていましたが(笑)、とっても和やかで、有難い御講でした。

梅が、チラチラと咲き始めています。

今日も教区御講を、午前と午後に奉修させていただきます。

仏教は、素晴らしい教え、思想ですが、実践することによってのみ、その果実を得ることが出来ます。

その果実とは、本当の自分として生きることが出来るようになるということです。

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