朝顔の季節。最初に芽を出して、大きく開く双葉。
その後はグングンと伸びてゆく朝顔の本葉の下で、双葉は枯れてしまう。このエピソード、『とんび』で紹介されていました。
一番最初に頑張って芽を出して、苦労したのに花が咲くのを見ることは出来ない双葉。「親子って、そんなもんかもしれないね、、、」という言葉が印象に残っています。
親子の距離、家族というもの、つくづく簡単ではないですよね。親の思いと、子の思いは、なかなか通じないものですし、伝わらないものです。
私自身も、父にちゃんとした姿を全く見せることが出来なかったのだから。
お祖師さまは龍ノ口のご法難に遭われた際、いざ首を切られるというのに、
「今夜頸を切られにまかるなり。これ数年が間願ひし事也」
「これほどの悦びをばわらへかし」
と仰せになりました。すごいご覚悟、法悦を表すお言葉ですが、もう少し詳しく拝見すると、お祖師さまご両親への思いが伝わって、胸がつまり、涙が流れます。
「此娑婆世界にしてきじ(雉)となりし時は、たか(鷹)につかまれ、ねずみ(鼠)となりし時は、ねこにくらわれき。或はめ(妻)に、こ(子)に、かたきに身を失ひし事大地微塵より多し。法華経の御ためには一度だも失ふことなし。されば日蓮貧道の身と生れて父母の孝養心にたらず、国の恩を報ずべき力なし。今度頸を法華経に奉りて其功徳を父母に回向せん。其あまりは弟子檀那等にはぶく(配当)べし。」
この命を法華経に捧げます。貧しい身の上に生まれ、思うように親孝行が出来ませんでしたが、どうか、この功徳を、父と母にお廻しください、と。その命懸けの余計の功徳を、私たちがいただいていることも、この文章を拝見すると分かります。
庭のプランターから芽を出した双葉。朝顔の季節に、親子のことを学ぶことができました。
2013年5月22日水曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
「台湾と日本展 台湾に遺るリップンチェンシン」スタート
全くブログ、SNSの更新が出来ず、早くも火曜日となってしまいました。 木曜日は谷村さんのご自宅でのお助行とFM横浜での収録、翌日はロサンゼルスのスコット家の皆さまとお会いし、そのまま名古屋に入りました。土曜日は建国寺さまで門祖会、そして石川御導師の御三回忌、日曜日は立川でのトーク...
-
植木雅俊先生の『パーリ文「テーリー・ガーター」翻訳語彙典』(法蔵館)出版記念会に出席して参りました。 錚々たる方々を前に畏れ多く恐縮いたしましたが、植木先生からスピーチと乾杯の発声をするように仰せつかり、恥ずかしながらさせていただきました。 法蔵館から出版されている「翻訳語彙典」...
-
今日、12月11日、谷村新司さんの満75歳のお誕生日に、グランドプリンスホテル新高輪の飛天の間でお別れ会が開催されています。 別れを惜しむファンの方々が集い、何重にもなる長い列を作っておられます。谷村さんのご遺骨を真近に、お焼香いただくことができます。貴重極まりないお別れ会です。...
-
目の下で太ったクマが寝ています。トイレの鏡を見てビックリしました。 無事に山内日得弘通局長と共にチェックインを済ませました。13時半過ぎのフライトでソウルからネパールのカトマンズへ飛びます。成田からは鈴木日樹上人を先頭に、山内弘通部長、小林教養部長、兼子清顕師ほか13才から87才...
0 件のコメント:
コメントを投稿