2015年3月17日火曜日

二葉と四つ葉のヤサカさん

こういうのを「持っている男!」というのかしら?

京都では、MKタクシーさんに乗ることが多いのですが、たまたま、たまたま、たまたま、道路に出て、パッと手を上げて停めたヤサカさん。

ヤサカさんというのは、京都の老舗タクシーさんで、シンボルは三つ葉のクローバー、子どもの頃から京都のお家ではタクシーといえばヤサカさんでした。

パッと停めたヤサカさんのタクシー。

途中で、運転手さんが唐突に話しかけてこられました。

「お客さん、こんなこと言うたら何やけど、お客さん、ヤサカのタクシーの四つ葉って知ってはりますか?」

「あ、いえ」

「あのですなー、ヤサカのタクシーは京都市内に1300台走ってますねんけどな、この内の4台だけ、うっとこのシンボルの三つ葉が、四つ葉のクローバーになってるんですわ」

「あー、そうなんですかー」

「予約でけしまへんからな、四つ葉を呼ぶこともでけませんねん、走ってるだけやから。そうやから、みなさん、知っておられる方は、この四つ葉のクローバーのヤサカタクシーをわざわざ探してる人もいはりますねん。」

「ほほー」

「せやから、この四つ葉に乗った人は、降りる時にパッシャパッシャ写真を撮らはりますわ。」

「あらー」

「うわー、ラッキーやなー、言うて」

「そうですかー」

「しゃーけどな、お客さん、そのことちゃいますねん、さらにですな、このタクシーは、その四つ葉よりも珍しい、『二葉』ですねん!」

「ありゃりゃー」

「上賀茂神社のマークがありましてな、それが二葉葵ですねん。平安時代からこのマークは『あふひ(逢う日)』ゆうて、『いい出逢い』ゆう意味やったらしいですわ。で、この上賀茂神社が今年式年遷宮やから、うっとこの会社でも二葉のタクシーを作りましてん」

「なるほどー」

「なんと、その二葉のタクシーは、1300台中、2台だけですねん!お客さん、四つ葉でも4台走ってますねんで。二葉はたった2台。そのタクシーが、このタクシーですねん!」

「うわー」

「予約でけへん、指名でけへん、ただの偶然ちゃいますわー。」

上賀茂神社や出逢いはともかく、そこまで教えていただいて、僕も降りてから写真を撮らせていただきました。

えらいもんに、乗せてもーたなー、ゆうて。

一人で、パシャパシャ、運転手さんの言い方だと、「パッシャパッシャ」撮るのは恥ずかしかったけど、特別な領収書もいただいたものだから、撮りました。

そして、数日後、宗会のために京都に帰っていた時、冷たい小雨が降っていて、いつもならばミュージアムにMKさんを呼ぶのですが、とっても混んでいるので、今出川通りまで出てタクシーを拾うしかないと思って、あろうことか御前通ではなく、ミュージアムの裏口から出て今出川通りに出たのです。

その、通りに出た瞬間、タクシーが来たので、手を挙げたのです。

ちょっとキツキツのタイミングだったのですが、パッと停まってくださいました。

ヤサカさんでした。

走り始めて少しすると、また運転手さんが、

「お客さん、ヤサカタクシーの四つ葉の話って、知ってはりますか?」

「あ、はい、知ってます!」

「あー、そうでっか、ほな、お客さん、ラッキーですわ、あんな、これが四つ葉のタクシーですねん!」

「えー!ほんとーですかー!すごーい!」

「あのな、ヤサカのタクシーゆうのは、京都市内に1300台走ってますねんけど、この四つ葉のタクシーはたった4台しか走ってませんねん!」

「うわー」

「予約でけへん、指名でけへん、たった4台のうちの1台に、お客さん乗ってますねん。これは偶然ちゃいますわー。そんなん、このタクシーを見つけて乗ろうとする人もいまっさかいに、えらいことでっせー。」

「ありがたい!」

「まぁ、1300台の中で、4台ですからなー」

「すごいなー。でも、運転手さん、1300台の中で2台しか走ってない、二葉のタクシーさんもいるんですよね。」

「は?へ?お客さん、なんで知ってますのん?』

「いやー、この前、偶然その二葉のヤサカさんに乗せてもーたんですよー。」

「うわ、えー、あらー、えらいこっちゃー。すごいことですやん。そうでっか。あらー、それもすごいなー。」

「今日、二葉に引き続いて、四つ葉にも乗せていただいて、本当に何だか有難い気持ちになりました。降りる時に写真を撮らせてくださいね。」

「はー、へー、いや、ほんまやなー」

と、こういう話をしていたら、西大路通沿いにあるお店の看板が見えました。


「くろーばー」

すっごいなー。

シンクロニシティ。

シンクロしてゆく、万象が。

集合無意識。

共時性。

体感できると、ありがたい。

すべては、つながっている。

こういうことを、いわゆる「ラッキー」だとは思わないけれど、やっぱりこの言葉、「有難い」とは思う。

人生、毎日、生きていることは奇跡だ。

何もかもが、「有難い」から。

運転手さまたち、ご苦労さまです、いつも、ありがとうございます。

ちょっと「すべらない話」のように、話を楽しく盛りましたがお許しください(笑)。

今日も、大過なく安全に、たくさんの人たちの心を幸せにしてくださいー。

ありがとうございます。

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