2016年11月4日金曜日

生死の境

ただいま、新幹線で京都に向かっておりますー。


今日は横浜市内で2席の御講を終えて、間に合うと思っていたのですが、こんな時間になってしまいましたー(汗)。


お総講は淳慧師に始めていただいて、御法門までには麩屋町に到着すると思います。


遅れてしまいまして、申し訳ございません。


昨夜は、一大現証の御利益を感得させていただきました。


22時前、御主人が倒れられて救急車で搬送されているという連絡が瓜生さんを通じて母まで入りました。


申し訳ないことに、私はベッドで横にならせていただいていたのですが、脳出血か脳溢血、脳梗塞とのことで、救急車内からの連絡で容態もよく分からない、しかし大変な事態であることに間違いはなく、飛び起きて本堂に駆け上がりました。


30分間、容態が分からず、生死不明の中でご宝前に向かい、ひたすら御題目をお唱えしました。


この緊迫した、鬼気迫る緊張感は、23年前の先代のご住職のお怪我と全く同じでした。


あの時、父の耳の奥から血が流れ出すのを見て、そばに駆け寄らず、本堂に向かいました。


瞬時に、近くに行っても助からないと思ったからです。


容態も分からず、生死不明、ひたすらお看経をする中で、「今ごろ息が止まってしまったのではないか」「どうか助けて」という迷いや願いを、ご宝前にぶつけていました。


昨夜も、全く同じ気持ちになりました。


いくら修行しても凡夫は凡夫、迷いも、不安も、あります。


様子が分からず、去来する思いを打ち消して、ご宝前におすがりするご信心。


今まで分かっているつもりだった御法門が、御教歌が、不安を打ち消し、信心ばかりになるための唯一の頼みの綱となります。


玉江さんや、寺尾さん、兼子みよさんに教えていただいた佛立魂。


「100%、妙不可思議の現証を見せてくださる。」


「絶対に大丈夫。」


ただただ、日頃の油断や愚かさが申し訳なく、懺悔改良を誓って、必死にご宝前に向かいました。


メモをいただき、九死に一生の御利益をいただかれたことが分かり、感激でいっぱいになりました。


御礼の言上をさせていただき、本堂を失礼しました。


深夜にもかかわらず、本堂の中には、妙深寺のお教務さんや清和会さんが一緒にお看経してくれていました。


本当に、ありがたいです。


久しぶりの緊急事態でしたが、こうしてご奉公させていただけることが佛立だと思います。


紙一重で、生死は分かれ、プラスにも、マイナスにも、時は末法、私たちは罪障を背負う凡夫ですから、いろいろなことが起こります。


どちらに行っても、不思議ではないのが、私たちの人生です。


険しい岐路に立ち、それを、罪障消滅、定業能転して、妙不可思議の現証の御利益に変えてくださる。


何もかも、とってつけたようなものでも、当たり前のことでもなく、妙法の中の働きを感じます。


昨夜は、住職として緊張の渦の中でご宝前に向かいましたので、知らせを聞いて、ひしひしと感動しておりました。


朝、母からお話を聞くと、さらに全くもって信じがたいようなサイン、おはからいをいただかれており、またまた完璧なタイミングを御法さまからいただいておられたのだと、御礼の気持ちでいっぱいになりました。


さすがです。


「怠らず つとむる口唱 其しるし かならずことにふれてあらはる」


「衆生病む故に菩薩また病む」


「菩薩の病は大悲より起こる」


しっかりと、教えてくださっているのだと思います、佛立を、佛立信心を。


ありがとうございますー。


私は、席を温めることも出来ず、あっちこっちのご奉公で申し訳ありませんが、身体はポンコツになっても、心は感謝でいっぱいです。


新幹線から見える夕方の空、いつにも増して美しいです。

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