いま、ホテルのロビーにおります。
無事にお通夜のご奉公が終わりました。86才で帰寂された前川文枝さまは、とても安らかなお顔で、笑っておられるかのようでした。本当に、その前後のご様子をお聞きしても、「さすが」と思えるような帰寂の姿、その経緯でした。「臨終」とは、お医者さまが「ご臨終です」と言ったりするので「死」そのものを指すかのようなイメージがありますが、本来の意味はそうではないはずです。「終わりに臨む」と書くのですから、生きている自分自身が「どう、人生の終わりに臨んでゆくか」「どう死にたいか」という意味になるはずです。
そう考えると、「臨終のことを先に習え」と仰せになったお祖師さまの御意も分かります。「ピンピンコロリ」という言葉がありますが、これは元気なまま、痛く苦しく辛い治療で過ごすのではなく、QOL(クオリティー・オブ・ライフ)を第一に考えて、そして元気なまま臨終を迎えるという意味だそうです。品尾お祖母さまも、「1週間床に伏せて臨終を迎える」と常々仰せだったと聞きます。そして、その通りになられたと聞きました。「突然過ぎたら家族が哀しむ。しかし、長患いはしたくない」ということで、1週間ほど床について、そして見事に臨終を迎えたい、ということでした。今日の前川さんの臨終も、品尾お祖母さまと同じように感じました。
さて、シンガポールから帰ってきて、数日経ちました。いま、実はホテルのロビーにいるのはスリランカとウェブ会議をしていました。福岡御導師のスリランカ訪問のスケジュールを打ち合わせするということでシニア・メンバーが集まっていました。それだけの小さな会合かと思っていたのですが、どうしてもウェブで参加するようにと言われ、インターネットの環境を探しました。ホテルのロビーしかなく、カラオケが鳴り響く温泉街のホテルのロビーで、一人PCに向かってベラベラと喋っていました。
スリランカのアベイさんやガマゲさんから、突然「では、スピーチをお願いします」と言われ、「聞いてないよ~(涙)」と泣きたくなりました。しかし、これからのことなどを少しお話ししました。最近は、一人一人の名前を書いてあるので、約1時間半、こちらから話をしたり聞いたりしていましたが、最後に名前を呼びかけて、ご奉公に励んでいただくようにとお伝えしました。何とか、次のステップまで、頑張っていただきたいと思います。次回の福岡御導師訪問の際には、全グループが終結して大きな御講ミーティングが開催されるはずです。有難いです。
シンガポールでは、本当にディリーパ君が行ってくれて良かったです。ホテルでジェッドと会いましたが、ディリーパ君のお徳なのかすぐに打ち解けて、斉藤さんのご主人、宥華さん、ジェッドと話が弾みました。そこから、ジェッドのアパートに向かいました。そして、丁寧に説明しながら御本尊を奉安させていただきました。
昨夜、宥華さんからのメールで、それでも、これからジェッドのお母さまに詳しく経緯を説明したり、理解してもらえるようにしたり、ジェッド自身が御利益を感得できるようにお勧めしていくと書いてあり、ここからがスタートだと本気で思ってくれている宥華さんのご信心に随喜しました。ご主人も協力的にご奉公してくださるようで、何か、本当に、人のために動いていくことで自分たちが御利益をいただいていくということのお手本を見せていただきたいな、と期待しています。
さて、これからですね。お互いに頑張りましょう。そういえば、そのメールの追伸として、前回シンガポールB級グルメ(?)として近所で食べた「麺」の名前が間違っていたようなので、教えていただきました。私はスリランカの頭が強すぎるのか、「Lanka」と読んでしまったのですが、正確には「Laksa(ラクサ)」という名前だそうです。ココナッツミルクの入った代表的なローカルフードということでした。なんか、中に貝類がたくさん入っていて驚き。大丈夫かなぁと不安になりました。現地の人しかいなかったので。そういうものを食べても、全くお腹が壊れない自分にも驚き。
アイスコーヒーだと思って買ってしまった黒い飲み物は、たぶん薬草のぜりーが入ったものだということでした。日本人向きじゃないな。確かに、「なんじゃこれ?」と思ってからシンガポールの人たちが買うのを見ようと思いましたが、誰も買っていなかった。現地の人があまり頼まないようなものを、日本人の僕が飲めるわけないですね。
とにかく、部屋にはインターネットの環境がないのでホテルのロビーでアップしていました。ウェブ会議が終わったので、ホッとしています。明日は、11時半にお迎えに来ていただき、13時から告別式のご奉公をさせていただきます。
ありがとうございます。
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