テーラワーダ僧の皆さんからご招待を受け、お会いして来ました。
フランスから帰国したばかりの、パリのお寺の僧侶もいて、スリランカの宗教事情やヨーロッパの情勢について意見交換しました。
いま世界が直面している問題と、仏教。
本門佛立宗の教義、本化の仏教について、出来るかぎり丁寧にお伝えします。
驚いたのは、出家した僧侶を対象にした介護施設を建設しなければならないという話題でした。
家族から離れ、家族を持たない出家僧。しかも単身で住職になっている地方寺院。
みんな長生きだし、所属信徒という制度のないスリランカですから、地域のみんなでお金を出し合って介護士を雇い、最期まで看取ろうとするのですが、毎月4万5000ルピーも支払わなければならないと。
しかも、きちんとした介護士ではないのだとか。
本当に深刻な問題で、一般の人の高齢化問題には対応できているが、大変な人数のいる僧侶の高齢化問題は解決の目処も立たないようです。
唯一の糸口が「老僧ホーム」の建設だと聞き、テーラワーダ仏教の新たな一面を知り、大変勉強になりました。
日本にも同じような問題はありますが、大切なことは本質を見ることだと思います。
敬意のないトカゲのしっぽ切りや対症療法的なやり方では仏教から外れてしまう。
どちらにしても指導者がいなければ無理。
一つ一つの積み重ね。
全く異なる文化が重なり、一つの幸せな世界になるなんて、本当は無理なのかもしれない。
本当の、本当に、難しい。
しかし、だからこそ、僕たちのような者が向き合い、顔を突き合わせて、コツコツと積み重ねてゆくしかないと思います。
今日も彼らに法華経に登場する本化の菩薩、ヴィシシュタカーリトラについて話し、日蓮聖人の生涯を伝えました。
また、法華経の第20章に登場する僧侶、僕たちがお手本にしている僧侶、あまりお経を読まず、お寺の中にもこもらず、いつも外に出て人ごみに交わり、シンプルな言葉を投げかけて人びとを敬っていた僧侶。
日本語にしたら24文字のシンプルな言葉だったんだ、あなたを敬う、なぜならあなたは修行したら仏になる人だからー。
南無妙法蓮華経、と。
末法の僧侶のお手本。
きっと世界共通。
今の自分も、お手本に近づこうとしているだけ。
もう土曜も17時を過ぎました。
まだあと3つアポイントがある(涙)。
土曜の今日、日曜の明日、ギュウギュウのスケジュールを何とか無事に終えさせていただきたい。
そしてそのまま明日の深夜のフライトで日本に戻るのです(笑)。
ありがたい。
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