2019年11月13日水曜日

満月の台湾。歴史の1ページ。



































満月の台湾。


1112日はきっと歴史に刻まれます。


澄み切った晴天のもと、烏山頭ダムの、八田與一氏の彫像、墓碑を荘厳し、本門の御本尊をご奉安させていただいて、ご講有によるご回向法要の一座を奉修することが出来ました。


これまでの時間を振り返り、八田與一さんの銅像の背後に御本尊がご奉安された光景を見て、涙が溢れました。


ありがたかった。


言上をお聞きしながら、また涙がこみ上げて。それほど感動する出来事でした。


徳光さまから八田與一氏の生涯と功績についてお話をいただきました。泣いておられるお参詣者もいました。


吉田局長からのご挨拶は、これまでの経緯、ご回向の功徳、妙不可思議な御縁と未来へ向かう希望を述べられたものです。最後に全文を掲載させていただきます。


直孫である八田修一さまからのご挨拶では祖父の八田與一氏が直接語られた内容をご紹介いただきました。締めくくりのお言葉は私にとって永遠に忘れられないものでした。


その後、ご講有と共に参詣者全員で八田與一紀念室や放水口、殉工碑を訪問。徳光さまから真心のご説明をいただき、みんなで與一さまと外代樹夫人への想いを強めました。


外代樹夫人が身を投げた放水口へもご講有にお立ちいただき、言上、ご回向いただくことが出来ました(涙)。徳光さまと嘉南農田水利会のご配慮で、特別に放水が行われました。


その猛烈な迫力に全員が圧倒され、八田與一氏がどれだけ偉大な事業を成し遂げられたのか、またこの放水口に身を投げた夫人の悲しみがどれだけ深かったのかを思うことが出来たのです。


殉工碑でも同じくご回向いただきました。これほどの尊いことはありません。


全員で、特別の想いを重ねて烏山頭ダムでの法要、ご奉公が完了いたしました。


清康師と淳峰師と私は全員をお見送りしてからしばらく現地で撮影を重ね、夕方電車で高雄へ移動しました。


夜は満月。高雄の港に美しい満月が浮かんでいました。


今日は高雄で令和元年度最後の台湾日本人物故者慰霊法要です。


下記、吉田日景弘通局長の烏山頭ダムでのご挨拶を掲載させていただきます。


ありがとうございます。


「本日の佳き日、「台湾で最も尊敬される日本人」と、遠く日本までその名を馳せる八田與一氏が、その心血を注いで建設した烏山頭ダムへの表敬訪問が叶いましたことは、私たち本門佛立宗の参詣者一同にとりまして望外の歓びです。


加えて有難いことに、我が宗門の最高指導者、講有大僧正・高須日良上人の台湾ご巡教に併せて、この地で慰霊法要を執行させていただく運びとなり、八田與一氏とご内室・外代樹さま、またダム建設の工事中に亡くなられた方々全ての追善回向を、上行所伝の妙法によって執り行わせていただく場に参列できた身の果報を、今生人界の思い出と深く随喜をさせていただくものであります。


思えば私たちが今日、こうしてこの地に会し、法華経本門の妙法口唱をさせていただく不思議な因縁は、半世紀にわたる「台湾に眠る日本人物故者の慰霊」を通じ、親しく台湾の人々と関わってきた多くの先輩方のご奉公はもとより、烏山頭ダムを管理・運営する「嘉南農田水利会」の楊明風会長、ならびに台湾日本人会理事の徳光重人様の、絶大なご好意とお力添えに拠るものです。ここに謹んでそのご尽力に対し、心より感謝を申し上げます。


ところで今日、八田與一氏のお孫さんに当たる八田修一様がご参詣をいただいています。修一様は我が宗門の本山、宥清寺の代表的な信徒のお嬢様と縁を持たれ、本門佛立宗の信徒となられたのですが、これも思えば不思議な御縁で、み仏と八田與一氏のお導き得て、この法要一座が営まれたものと、有難く感得させていただく次第です。


世界は今、人種や国境の壁を越えてグローバル化していく一方で、自国第一主義が大衆に受け入れられて国家間の緊張が高まり、他民族と憎み合って争いの絶えない地域が散見します。犠牲になるのは、常に子どもたちを始めとする社会の弱者です。そんな世界の趨勢の中で、戦前に統治していた国の技師の功績を、永く大切に称える台湾の皆さまの心に触れ、国の隔てを越えて共に祈る今日の日の体験が、八田氏ご夫妻や関係者の魂を慰めると共に、民族の垣根を超えた世界平和の礎となることを切に祈念申し上げ、慰霊法要に際してのご挨拶とさせていただきます。

 

令和元年十一月十二日 本門佛立宗 宗務本庁弘通局 局長 吉田日景 合掌」

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